令和4年4月分 金剛寺住職短文法話集

陣中(コロナ自粛奮闘)お見舞い申し上げます     4月分手紙  

読者が「住職が以前の法話で、特養勤務の女性が『ご老人や、わが家の爺様、歳のせいかな、堪え性(すぐ怒る)がなくて、対応するのが大変』なる話が。私の家の爺様も、当にそれにて。老人は全てそうなる、ではないが、プーチンさんもそうなったのかな。今までとは、ちょっと違う気が。ご老人に国のトップは危ういよね。しかしながら、こんな世界情勢でも、日本は悠長に構えてるな。各国は様々手立てを講じてるのに。あの永世中立国のスイスまでもが規制を。どう思うよ、住職」と。「日本も、各国の後追いだが、方々の出方を見ながら、やってる様だけどね。わが寺の檀家老人達の大半は基本、北九州の狭い範囲で生活を。東京在住の檀家ご老人達も23区の内、ほぼ3区以内で生活を。生活圏以外には、ほとんど興味なし。日本人は、島国という閉鎖的空間の中で生活が成立してきた国なので、その生活状態が身に付いてしまってるんだろうね。ましてや、その生活圏内が非常に平和とくれば、危機管理能力など養えれるはずがない。コロナにしても面白い。福岡と接する隣県、同じ田畑の中に県境が。なのに『福岡の人間、わが県に入って来るな』と、喧嘩しているところもあるそうで。いやいや、歩いて数分のお隣さんやで。『自分の所だけがよかったら、それでよか』の考え方。ほんと、島国ならではの、閉鎖的感情だよね」と。「県境といえば、何処とは言わんが、某市役所の壁に「東京の人間は来るな」の張り紙が。呆れ返って物が言えんわい。東京に仕事に行くと、どの駅も、どの電車内も、非常に混雑を。が、大きな声を上げて喋ってる人間など、ほとんどおらん。東京都在住の人達が動いてくれてるから、地方にもその恩恵が。この国のこうした感情、どうにかならんのかい。ところで住職、話は少しズレるが『歳を取ったら子供に還る』という言葉が。どういう意味や」と。「大きく2つの意味が。1つは、素直で純粋な時期に戻る。このタイプが可愛いお年寄りかな。もう1つは、堪え性がなくなる。『今、買って。今、食べたい。今、やれ』と。つまり、子供が駄々を捏ねる様の甘えん坊に逆戻り、かな。思い通りになる人生を歩んできた人達は、老人になると大変わがままになる傾向が。老人ホームに務めている方々によれば、扱いにくいお年寄りは『元政治家、元医師、元先生、元社長、元住職』と、上から物言うばかりで、上から物を言われる人生を、歩んできてない人達」と。

【追伸】

読者ご老人が「ウクライナを見てると、将来、日本も同じ事が起こらんとは、言い難いですよね。でもこの国は、昨今の国会を見ていても、ロケット弾をぶち込まれようが、国民が死んでいこうが『話し合いをするぞ』と、9条の平和ボケを貫きそうな気がする。戦争は絶対にあかん。が、理想と現実は、違うよな。わしは戦争経験者。戦争の恐さを嫌っというほど知っとる。田中角栄さんが『戦争を知ってる世代が政治の中枢にいる内は心配ない。平和について議論する必要もない。戦争を知らない世代が政治の中枢になった時が、危いんだ』と。ウクライナでは既に、2千人以上(今年3月3日時点)の国民が殺されたぞ。この現実を見ても尚、日本の政治家は、危機管理意識を持たんか」と。別読者が「確かに世界各国は、ロシアに対し経済制裁、ウクライナに対し援助金や武器の寄付はしてくれてるが、国民の命が奪われる前に、ロシア爆弾攻撃を止めてくれたか、といえば。米国でさえ、外野で見ている状態。これを見ていると、日本に有事が起こった時、米国が武力援助をしてくれない事を、想定して備える必要があるよな」と。他にも、わが寺の檀家爺様が「なあ、住職よ。プーチンさんだが、なんかに似てると、感じんかい」と。「爺ちゃんも、感じたんだ。秀吉公の晩年の動きに似てるってんだろ」「そうじゃな。あれほどの無血主義者が、気でも狂ったかの様に、血を流すようになった。年齢は、人を変えるな。最近、わしも物忘れがとんと激しくなってな。今、プーチンさんに囁かれてる噂と同じ病気の診断が、わしにも出たんじゃ。もし、その報道が本当なら、ロケット弾を病院、学校、集合住宅、原発に打ち込んだ映像が残ってるのに『そんな事はしてない』と本気で言い張ってるとしたなら、嘘をついているよりも深刻だぞ。このロシア問題に限らず、日本でもそうじゃ。その地位や名誉に執着している年寄りどもの困った問題も当然あるが、わしが勤めていた大手の企業も、後輩(現在役員)からの愚痴を聞くと、30代、40代、50代が、役職に就きたがらず、責任を背負いたがらず、70代が会社を辞められない状況、と溢しておったぞ。苦労をせずとも飯が食えるこの国では、ハングリー精神が欠乏を。人材を育てるには、非常に環境に問題があるわな」と。

【追伸、ウクライナ】

檀家爺様が「わしらは、せいぜい生きられても10年。ウクライナでは、大人の喧嘩に子供が巻き込まれ尊い命を。当に、親の因果が子に報い、だな。結局、矢面に立って戦争してるは、ウクライナ人だけ。大国は後方援助だけ。日本も大概、夢物語から目を覚ます必要が。戦争を経験したわしらにしか、戦争の怖さは知らん。報道番組の中でウクライナの人が『結局、銃を持って戦ってるは、私達ウクライナ人だけ。次は、あなた達の番ですよ』と世界に向けて言いよったな」と。「拙僧もその報道、見たよ。他人事では、と思いながら」「大国(中国)は仲裁しないだろ。自分達の時(台湾)に動き辛くなるからな。だけどよ、住職。中国は戦争を実際、望んでんのかな」と。「1人っ子政策の副作用で国民が『どうせ1人しか産めないんなら、男の子を』と。結果、結婚適齢期の20歳から45歳の間で、女性より男性の方が3000万人も多いと。余った男性で埋め尽くされる国に。余ってるからとて、たった1人の息子を戦争で失うを、親が望むかな。その筋の専門家が言うには、沖縄の上空、領空侵犯は、土曜、日曜は飛んで来ないと。兵士の親が『休日は息子を家に帰せ』と煩いらしい。そんな親が、命を落とす確率の高い戦争に、1人息子を行かせるかな。それに、根本的な問題が。米国は大きな戦争を数多に経験してるが、中国は軍事力はあっても、大国との大きな戦争をした経験がないんだよね。実戦では明らかに差が出ると思われる。米国も犠牲が数多に出す戦争を望むとは思えんし。他の大国も様々な問題(資金不足、兵士不足など)を抱えている。『核を持っとるぞ』と威嚇するは『喧嘩を売ってくるなよ』と、ゴリラが胸を叩いて威嚇(怖がり)してるに同じ。今、ロシアとクロアチアがやってるが、大国は経済制裁だけで、軍を派遣しないでしょ。そうすれば、どうなるかを知ってるからね」と。更に、檀家爺様が「住職。北方四島をロシアが経済特区(20年免税)にしおったな。どう思うや」と。「70年間もロシアがこの地を統治。経済基盤地になれるんなら、もう早くにそうなってるはずだよ。そうなれなかったから日本に、返還の餌を撒いて、何とかしてもらおうと画策したんでしょ。そんな土地に外資系企業など来ないよ。ただ、中国だけは別。その地で事業失敗など問題にはしてないと思う。それよりも、北極海への航路、太平洋への航路が出来る。だけどもさ、爺様。ロシア革命後の1922年12月、ソビエト連邦が建国を。その僅か69年後、1991年12月、ソビエト連邦が崩壊を。当時、あんな大国が潰れるのか、と驚かされた。が、この度のロシアの侵攻を見ていると、嘗ての同胞に、ロケット弾をぶち込み、殺戮を。なるほど、潰れるはずだわ、と思ったよね。拙僧が大学時代、バイト先のお客さんだった極道の親分さんが『山本君。人間ほど恐ろしい生き物はいないんだよ。全て自分の都合の良し悪しで是非の判断をする。1度、人を裏切った人間は、1度、人に嘘をつき、誤魔化しをした人間は、何度でも裏切り、何度でも嘘をつきよる。人生には、それを見極める力が必要なんだよ。特に、わしらの世界はそうじゃ。即、命に係わる事になるんでな』と。言い回しは少し違うが、マルクスや毛沢東、レーニンが『信仰は麻薬である』と。医療として使えば、薬になるが、快楽として使えば、毒になる。信仰も当にそれかな。世の中の物は全てそれ。使う者次第でどうにでも変化する。原子力研究に携わったアインシュタインさんは、まさか人殺しの道具に使われようとは、と晩年、核爆弾の廃絶運動を。因みに、アインシュタインさんの、あの舌出しの写真は「笑ってください」と写真家に言われ、笑う顔というのが分からず、舌を出されたとのこと。『アスペルガー』と医学用語で言われると、大変な病気の様に思えるが、全員ではないが、医者、弁護士、他にも、人よりも秀でている人達(イチローさん、黒柳徹子さん、スティーブ・ジョブズさん、織田信長公など)は、アスペルガーの傾向が強いと。

【追伸、おまけ】

中国の1人っ子政策の歪みは、様々及んでいると思われるが、日本でも、昭和20年から昭和64年までの間、母体の健康を守る為に、中絶が合法に。その間に中絶された赤ちゃんの数は、統計に出ているだけで、4000万人以上と。恐らく、その2倍はあろうかという話。今ある少子化問題は『そうすりゃ、そうなる』の結果によるものも大きいかな。明治維新の頃の日本の人口は、約3330万人。その僅か150年で9500万増の1億2800万人。物事は全て放物線にて。これからは自然と降下を。昨年の婚姻数は51万4千組。出生数は84万人。単純計算で100年後、人口8400万人に。が、国は50年後に、その数字になると試算。なれば、賛成、反対に関わらず、外国人労働者の受け入れを。国の治安が悪くなるは、覚悟しておかねば。

令和 4 年 4 月分 金剛寺住職(コロナウイルス関連)短文法話 【その26】

読者50代男性が笑いながら「住職よ、私の青春時代を聞いて驚け。2歳の時に親に捨てられ孤児院へ。身体中にある刺し傷と火傷の後は、父親の虐待によるもの。当然、記憶にはない。『いつかは知りたいと思うだろうから、まあ、お前なら、話しても大丈夫かな』と孤児院の先生が、私が卒院する時に。どうよ、住職」と。更に、この男性が「恨みはしなかった。恨む相手(親)がどこにいるかも、知らなかったからね。それも、救われた要因だったかな。架空の親を想像し『こんな人間には、絶対にならん』と、心に言い聞かせ、夜間高校から夜間大学に行って、それなりの企業に就職した。こんな生い立ちの人間のところに、お嫁さんとして来てくれる女性などいるはずがない、と諦めていたが、家内と家内のご両親は『親と子は、別』と、私を受け入れてくれて現在、養子に入って一緒に暮らしている。子供も男の子が3人。住職が時折、釈尊が『人間、生まれを問うな、育ちを問え』と言われたと法話で。人生、捨てたものじゃないですね。自分が人生を捨てなきゃ、諦めなきゃ、自分の心持ちでなんとでもなりますね。家内に出会えた事はラッキーでしたが」と、電話で大笑いを。その奥様が「孤児院育ちの夫は、同居の私の両親から『いってらっしゃい。おかえりなさい』と言われるだけで、目に涙を。余程、辛い子供時代を」と。別の事例では、拙僧知人が「住職。昨日の法話、読みました。私もその方とほぼ同じ境遇だった。父親が家にいる時は虐待から逃げる為、近所の犬小屋の中で寝ていた。犬の名前はチャコ、シェパード雌犬。犬小屋に入ったら、チャコは横に避けてくれて、私の寝るスペースを空けてくれた。思い出す度に、今でも、涙が溢れてきます」と。その知人に拙僧「それで納得がいったわ。何匹も、それも、五体不満足、精神疾患のワンを引き取ってきて養ってるは、チャコちゃんへの恩返しの気持ちだったんだ。『余程、ワンが好きなんだな』と思っていたが、そういう理由があったんだね。人がそう動くには、そう動くだけの理由があるんだな」と。「虐待されてるワンを見たら、自分の事の様に思えて、堪らなくなります。今でも寒い時節になったら、父親に刃物で刺された傷が痛みます。そんなワン達が、我が家へ来た当初は、頭を撫でようとすると『ウー』と威嚇を。『人間の手は暴力(凶器)』と頭にインプットされてるみたいで。ワン達からこの印象(人間の手は凶器)がなくなるまでには、結構な時間が掛かります。情けないという気持ちより、何故か、悔しいという気持ちの方が、大きいですね」と。他にも、別読者が「夫と2人暮らしの家へ養介護の私の母を。少し痴呆の母が『家の中で犬を飼うな』と怒鳴り声を。が、その犬が夜、教えてもないのに歩行器の中で睡眠を。母が夜中、トイレに立つと即、私を起こしに。あれ程に嫌っていた犬を母は溺愛を。犬でも人間でも、人の心を変えるは、誠意ですよね」と。因みに、10年程前の話ですが、お寺に散歩に来ていた老婆と犬2匹。お寺の長い石段で生後19年の母犬のお尻を、息子犬が頭で押し上げながら、それも時折、母犬の顔を覗き込みながら、石段上りの加勢を。初めて見た光景、驚いた。犬は人間の5歳児程度の頭脳があるとは聞いていたが、目の当たりに見ると、ね。

【時代が移っても、人間が変わっても】

檀家爺様が「コロナで普通の生活がどれ程に有難いか、身に染みたはずなのに。人類はまたこの度も、欲に駆られて戦争をおっ始めおった。過去の歴史から、感染病収束後は何故か、人類は大きな争いをやりおる。昨今では、第一次世界大戦に引き続いたスペイン風邪の収束後、僅か18年後に、第二次世界大戦を勃発させおった。救い難いよな、人間という生き物は」と落胆を。人間を最も殺しているは『蚊』という事。2番目は、皮肉にも『人間』という事。1918年から1921年まで続いたスペイン風邪。当時の世界人口20億人の内の5億人が感染し、約5000万人が死亡したと。どの感染病の周期も、過去の経過から見て、約3年という事。そうならば、コロナもそろそろ収束時期かな、と。が、「過去の歴史から見て、感染病収束の後は、国家間で大きな争いが。力の余ってる国が、力を失った国に対し喧嘩を吹っ掛ける。今度もあるのかな」とコロナ発症当初、拙僧の周囲の見識者達は、結構、その心配をしていた。で、残念な事に、的中ですがな。世界を巻き込んだ大きな戦争にならにゃいいが。人間というは、喉元過ぎれば熱さを忘れて、また、熱くても美味しい飲食物を貪る生きもの。人間の欲には歯止めが効かん。行き着く所まで行かないと、分からんのかな、人間という奴は。

【追伸】

人間の欲に歯止めが効かなくなった時、どうも天は、それなりの人物(自然界)を人間界に下ろし、荒療治を成し、それでも改善せん時には、リセット(歴史上地球の火山爆発による大量絶滅5回)ボタンを。日本では、戦国時代に信長公を。世界では、第二次大戦時代にヒトラーさんを。この度、リセットまでは、勘弁願いたいね。地球は過去に5回、僅か数ヶ月で地球上の生物が9割前後、死滅したという事例が。4回は、火山による炭素が地球を覆って。1回は、約1億年前白亜紀(恐竜時代)に隕石落下によるものと。人類が消えると、そう時間を待たずに、地球はジャングルに変わると。だろうね。庭の草取りしなきゃ、1年で茫々に。時期が来たら地球は、自ら本来の姿に戻して新たな生命体にバトンタッチかな。因みに、専門家が「人間の寿命は、本来38年。日本も戦前戦後は、平均寿命は約50歳。安心、安全、快適な環境が、今の寿命長久を後押し。その最も貢献してるが、クーラー。犬は外より屋内で飼う方が、ライオンは野生より園内の方が長生きする。冷暖房に加えて、餌、天敵の心配がなし。日本人が長生きは、その様な条件下のお陰」と。国に感謝はしても、文句を言うは、以ての外。時代別の人の平均寿命は、縄文、弥生、古墳、室町時代までは、約30歳と。江戸、明治、大正、昭和11年までは、約45歳と。昭和22年頃では、約50歳と。昭和27年までは、60歳と。で、平成22年には、83歳。公共交通機関が時間通りに来て当たり前。皆保険があって当たり前。病院、学校、娯楽施設があって当たり前。国があって、親がいて、子供がいて、当たり前。この当たり前が、当たり前になったら、感謝の心もなくなる。極楽とんぼの加藤さんが以前「当たり前じゃねえからな」と怒ってましたよね。

【おまけ】

檀家60代男性が「朝ドラの『カムカム』で、1999年7の月に人類滅亡の話題を取り上げておりましたな。もう忘れておった。懐かしかったな。まあ。しかし、あの時は、友人、知人の中にも大騒ぎするのが何人もいた。信仰関係も滅亡を信じる人間をターゲットに、お金儲けする輩があちこちに。過ぎ去ったら『どこ吹く風よ』で、何もなかったかの様に世の中は。人というは、ほんとおもろいで。ところで、ノストラダムスの大予言の時、住職の周りはどうだったの」と。「右に同じかな。そんな人達には、決まり文句の様に『大丈夫、大丈夫。そうなった時は、心配せんでも、みんな死ぬ。生き残った人間の方が、寂しいで』と。これ、なんかに似てると思いませんか」「ああ、ああ、そういえば、似てるな。この度のコロナのワクチンだろ。『打ったら、死ぬ』が広まったもんな。現在、世界で6割の人が1度は接種してるとの事だが、その接種で42億人も死んどりまへんで」「デマは、コロナよりも感染力が早いし、感染力が強い。厄介ですな、デマを信じる人間は。経済を止めてるのも、コロナじゃないですもんね、人間だもんね」と。この檀家が「他にも、こんなデマが、嘗て、あったんだよ」と。「どんなデマよ」「富士山爆発ですよ。毎年同じ時期になると『爆発するぞ』と、どこぞの拝み屋さんが。それを信じた人が、子供に学校を休ませ遠方に身をかわしたり、転居したという話も。で、爆発しなかったら『神仏が抑えた』と拝み屋さんが。この繰り返しを毎年。その話がいつしか自然に消滅を。何と言っていいものやら。宗派に属さない勝手信仰の集まりだから、事なきを得たようなもんだが、そうじゃなかったら、マスコミに知られたら大変な事に」と。「世の中は全て裏表が。善悪の選択は個人の物。信仰もまた同じ。拙僧が過去に最も大笑いしたは、30代独身玄孫娘が『良か男性は皆、結婚しとる。残っとるはカスだけ』に対し、90代婆様が『わしらの頃は戦争で、金やら銀やら、皆死んで、残った者の中から掘り出し者を探さにゃならんかった。それも女の器量じゃ、カス孫が」と一喝。これには感服したな。わが寺の檀家老人達は、非常に好奇心が旺盛。よって、気分の若い人達が多い。スマホも流暢に操作を。人は知っている事よりも、知らない事の方が圧倒的に多い。コロナが世に知れて半年後には、わが寺は通常参拝を。これもご老人達が「住職よ、マスクして声を出さにゃ、問題ないじゃろ。とっとと通常業務を再開せいや。わしらはお寺が楽しみなんじゃ。その楽しみを奪うでない」と。まあ、何せ、わが寺の90歳越え婆様達は凄い。爺様達じゃない。「元気だね」と声を掛けると、異口同音に「元気だからこの歳まで生きとる」と。「秘訣は」と聞くと「細かい事を気にせん事じゃ。文句言い、講釈言いは、動かんと相場が決まっとる。建設的意見を持たん文句など、雑音でしかないわい」と。天晴にて。

天徳山 金剛寺

ようこそ、中山身語正宗 天徳山 金剛寺のホームページへ。 当寺では、毎月のお参りのほかに、年に数回の大法要も行っております。 住職による法話も毎月のお参りの際に開催しております。 住職(山本英照)の著書「重いけど生きられる~小さなお寺の法話集~」発売中。