令和6年12月分 金剛寺住職法話

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】

毎月1日の投稿法話は、SNSを扱えない人達(檀家老人など)の為に、過去に投稿した法話を抜粋して、それをコピーし、配布しているものです。知人社長には、社員にコピーして配布している会社も。よって、少々長くなっておりますので、鬱陶しいと思われる読者さんは、どうぞ「スルー」して下さいませ。

【はじめに】

今月12月は、師走。「坊主(師)が走り回る」と、何のこっちゃ。正月様、つまり、歳徳神(その家の集合霊、ご先祖さん達)が帰って来られるから。これは、ハロウィンと同じ意味。それで坊主が「先祖さんが帰って来られるぞ、お迎えの準備は整っとるかい」と叫んで走り回っている。お盆の三が日と正月の三が日は、同じ意味にて。されど正月の場合、先祖さん達が里帰りすると、鍵が掛かっていて誰もおらん。肩を落として、玄関先に皆で座り込んんで「今年もおらんかったな。今年は何処に行ったんじゃろ。去年はハワイじゃったが」と先祖さん達が話している声が、何となくですが、聞こえてきそうです。

今年も1年間、お付き合い下さいまして有難うございました。どうぞ、よいお年をお迎えくださいませ。

【1日の投稿法話の本文に入ります】

令和 6 年 12 月分 金剛寺住職短文法話集

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わが寺の檀家さんではないが、年に数回「仏壇参りに来い」と連絡してくる婆様(現在90歳)がいて、その婆様にこの度、半年振りに呼び出され、仏壇参りに伺うと、拙僧は1度も面識がなかったご主人(行年94歳)が他界されていた。家に伺うと即、婆様が「住職よ、こん奴(ご主人の事)は、成仏出来とんのじゃろうか」と。「なんよ、いきなり」「こん奴は、わしを70年も苦しめてきたんじゃ。電球1つ変えん。風呂1つ洗わん。働いたお金は家に入れん。生活費は全て、わしの内職で補ってきたんじゃ。自分だけ刺身(高級魚)を買うて来て、自分だけで食って、子供にもやらん。夜中に会社の若いのを何人も連れて来て、わしに飯を用意させ、泊まらせて、朝飯まで。そんな事が度々じゃ。『人間的に申し分ない』からと、親の持って来た縁談で、結婚式当日に初めて顔を合わせた結婚だったんじゃが、結婚した途端に、本性を剥き出しにしてきおった。こん奴が地獄に堕ちんで、誰が堕ちるんや。地獄に堕ちとるはずや。どうや、住職。成仏なんかしてなかろうが」と。

対し、拙僧「なんな、婆様、ご主人さんが地獄に堕ちとるのを、望んどるんかいな。婆様の若い時代は、家父長制度の申し子みたいな身勝手長男は、あっちこっちに存在しとったろ。床の間に飾られて、大事に大事に育てられりゃ、そりゃ、そうなるわな。だけんどくさ、そのご主人がいたからこそ、可愛い子供や孫にも恵まれたんでしょ。その孫夫婦がこの度、一緒に住んでくれると言ってくれてるんでしょ。ご主人さんも、それなりのものを婆様に残してくれてはるがな。文句言う割には、ほれ、仏壇横の鴨居にご主人の写真を飾っとるじゃないの」と。「ああ、これかい。そうたい、こん奴たい」と指差して「子供達が飾れ、と言うんで仕方なくそうしとるだけたい」「その子供達は、どう言ってんの」「子供らは『お母さんが散々苦労してきたは、私達(俺達)が十分に知ってるから、もうその辺で勘弁してやんないや、親父さんを』と言っとる。ところで住職よ、今年、あん奴(ご主人)が死んだから、門松、しめ縄、鏡餅は、供えたらあかんのじゃろ」と。

対し拙僧「誰がそんな事を言ったの」「あっちこっちと信仰をかじっちょる連中が、そう言いよるわい」「そうね、じゃ、まず、基本的な話からしようかね。正月とは、正月様(歳徳神)をお迎えするもの。この正月様とは、その家のご先祖の集合霊のこと。その集合霊の中に、ご主人は今年、新人として先祖の仲間入りをしんさった。また、正月三ヶ日は、お盆の三ヶ日と同じ意味で、ご先祖さん達に『あなた達の里はここだよ』と知らせる『門松』も、ご先祖さん達に『子孫の心を引き締めて下さい』と頼む『しめ縄』も、ご先祖さん達に『一緒に雑煮を食べましょう』と直会(なおらえ)に使う『鏡餅』も、先祖を出迎える為のお供物なんだ。何の出迎えの用意もせず、先祖を迎え入れたら、古参の先祖達が新人のご主人に『お前(亡きご主人)のせいで、わしら(古参の先祖達)まで寂しい正月を迎えにゃならん。それでなくても、子孫はハワイやら、何やらに出かけ、里帰りしても誰もおらず、寂しい正月を迎える事が多くなったのに、お供えまでなくなったら、虚しくなるばかりじゃ。お前は里帰りせず、浄土におっとけ』と、のけ者にされるで。そんな事になったら、如何に憎っくきご主人さんでも、さすがに可哀想でしょ」と。

すると、婆様が「あん奴の居る場所は、浄土じゃなくて、地獄じゃ」「まあ、どこでもいいがな。可哀想に変わりはないがな」と。「だけどよ、住職。この辺の地域では、不幸があった家が門松、しめ縄をやってたら『見てんない、あの家を。家族の者が亡くなったというに、祝いの門松を立てとるぞ』と陰口を叩く者が多いんじゃ」と。「知識がない者の言う事なんか、ほっときない。まあ、それでも『その人達に悪口を言わせるが忍びない』と思うなら、門松、しめ縄はやめて、家の中のお供物だけにしたらよか。何もしないは、ご先祖さん達があまりにも可哀想やで。因みにな、婆様よ。友引の日の葬式は避けるという風習も同じ事。そんな事、仏教界では何も言っとらん。悪霊や先祖の祟りが大好きな国民だもんね、日本人は。友引の日に千人の葬式をしたら、誰か千人連れて逝かれるんかい。そんな馬鹿な話があろうかいな。死んだ途端に故人を化け物扱いは、あかんで。生きていた時と同じ様に付き合ってやらんと。『会葬者の中に友引葬儀を嫌う人達がいるので、その人達に申し訳ないから』で、その友引の日を外すというは、ありとは思うが」と。

続けて拙僧「他にも『お墓に行くから、塩をくれ』とお寺に言って来る者も。理由を尋ねると『取り憑かれると嫌だから』と。対し、拙僧『まもなくあんたも、あの中(お墓)に入るんや。塩を撒かれて『こっちに来んな』と言われたら、悲しくないかい。自分がされて嫌な事はしなさんな』とその人達には注意をしてるんだけどね。だいたいくさ、人の死を『不幸』って、なんだい。人の寿命には、祝いに使う『寿(ことぶき)』という字が使われてまんがな。葬式は基本、御礼報謝の法要だよ。この世の役目を務め上げた人に「ご苦労様でした。お世話になりました。後は、私達におまかせを」と故人の旅立ちを労う『人間の卒業式』ばい。『死』というものを勝手に、忌み嫌う対象にしたらあかんで」「そやな、意見、ごもっともばい」「おっ、やっと、ご主人を許す気になった様やな」「はっ、それとこれとは、話は別や。が、供養だけはしてやろうかいの、仕方ないけん」と。

これは余談ですが、2010年7月29日に、東京都足立区に住む1899年生まれの111歳男性の白骨死体が見つかったのを機に、実際の生死確認が取れなくなっている人が、多数存在している事が判明したんだと。その中には、年金給付の不正受給や死体遺棄などの問題も発覚したんだって。2010年の厚生労働省サンプル調査で、85歳以上の年金受給者の内、約3%に不正受給の疑いがあったと。凄いのになったら、江戸時代生まれの150歳という人もいたと(事例は多数、他はググってみてください)。安否確認を家族が拒否をしたら、行政は為す術がないのが、現状なんだって。拙僧の周囲においては、10年前に初めて某病院の看護師さん達から、病院で他界した親の遺体の受け取りを『要らん』と言って拒否する子供がいる、と聞いてはいたが、昨年の9月に福岡県、山口県、佐賀県内の全ての病院、老人ホームに、テレビ放映による法話(現在はその法話が、各病院の教材に)をさせてもらったのですが、それを担当してくれた人達の中に、10年前のその看護師さんがおられて「あれから、どうなりましたか」と尋ねると「病院での親の遺体の置き捨ては、あの頃(10年前)の比じゃありません」という回答が。

いやはや、ですばい。令和4年度の児童相談所による児童虐待相談件数は、この国は約22万件もあるげな。令和3年度より約1万1千件増加し、過去最高だったと。妻の妹が住むロンドン(在住25年)では、3歳の子供と一緒に風呂に入っていると、性的暴行を疑われて、近所から警察に通報されるとの事。拙僧妻の妹も1度、家の中に警察が容赦なしにドカドカ乗り込んできたが、妹が日本人と知って、引いていったと。日本の習慣を周知しているんだろうね。日本も『ここまで(英国の様に)しろ』とは言いませんが、行政にもある程度の権限を与える事も、必要な時代に入ってきた様な気がしますよね。

これは「おまけ」ですが、偶に、読者の方から「住職は長い法話が多いですが、字数はどのくらいなんですか」との質問を受ける事が。対し「SNSに投稿初期の2、3年は、ツイッターの140字だけでした。大半の読者は、140字の中に隠れている含み言葉を、しっかり読み取ってくれていました。中には『住職の法話は、140字の俳句ですね』と言ってくれた読者さんも。が、読者さんが増えるに連れ、明後日の方向から的外れの指摘をされる人が徐々に。そこで『わかりやすい法話にしなければ』と変えていったが、現在のこの字数に。法話作成の経緯は、まずメモに書いて、ブログに投稿するんですが、ブログは30000字が限度ですので、5日ごとに投稿しておりますから、4日間で書いてるは、400字詰原稿用紙で70枚前後ですかね。そのブログから、Facebook、Instagram、X に同じ法話を飛ばしています」と。「10年間も続けてですか。よくそんなにネタがありますね」「拙僧の祖父母、檀家のご老人達の経験、教訓話が8割以上です。聞かしていただいた話をアレンジして書いています。個人情報がダダ漏れしない様に。拙僧個人だけでは、10年間で3000話は無理ですよ。ご老人達の経験話は、後世の人達にとって必ず、宝になりますもんね」と。


令和 6 年 12 月分  金剛寺住職 臨時法話


方々(法話読者、檀家、知人)から拙僧に「10月27日の衆議院選挙に向けて、各局番組で党首討論会が。その討論の中には、核廃絶の話も。しかし、世界において核廃絶が本当に出来ると、心の底から、夢物語でなく、党首の人達は『出来る』と本心から思ってるんでしょうか。2023年1月の時点で、世界の核兵器保有数は、米国が5244、ロシアが5889、英国225、仏国290、中国410、インド164、パキスタン170、イスラエル90、北朝鮮30、合計12512発も。保有国がこれを手放すとは、到底考えられないのですが。1994年1月に、ウクライナは核兵器を全て放棄、軍備も縮小を。もし保有国のままだったら、この度、ロシアは攻めて来れたかな。中国を見ても、北朝鮮を見ても、やりたか放題やれてるは、核を保有しているという強みがあるからじゃないかな。抑止力の威力を身をもって感じている保有国が、核を手放すなんて。住職は、この核廃絶の議論について、どう思われてますか」と。

対し、拙僧「以前ですね、檀家の中学生男子が『僕の友人には柔道、空手などの有段者が何人かいるが、その友人は皆、優しくて、穏やかなんだ。自分が強いとわかってるからかな、自分から喧嘩を売る様な事はしない。所謂、不良少年といわれる人達も、その有段者達に喧嘩を売る事は絶対にない。そりゃそうだよね、勝ち目がないんだもん。抑止力っていうのは、そういう事でしょ。こっちからは手は出さんが、手を出してきたら、容赦なくやるぞ。やり返す力は持ってるぞ』と。核兵器廃絶の話が出た時、こんな例え話をその中学生が拙僧に。子供達も国の平和には、関心があるみたいですよ」と。

続けて拙僧、この人達に「例えば米国は、銃社会であるが故に毎年、多くの銃による殺人(犠牲者)が。アメリカの国民は、約3億3千万人。対し、アメリカ国内に流通している銃の数は、4億3千万丁との事。毎年、約4万人が銃の犠牲となっている状況下で、米国政府が『銃を持つを違法とする。全て回収する』と法律を作ったからとて、国民は正直に、素直に、それに従うかな。皆、隠し持つんじゃないのかな。銃のある、なしは、自分の命に直(ちょく)で関わる問題だからね。禁酒法時代においても、アル•カポネさんが暗黒街で暗躍しとりましたがな」と。「そうですよね。日本人(日本国)は、そんな切実な環境下で生活している訳ではないから、米国の銃社会に対し、能天気な、無責任な正論を言いたい放題に」と。

対し拙僧「核兵器なんて、全廃した方がいいに決まっとる。が、今ある物を、1度手に入れた物を、そう簡単には。銃に限らず、核兵器に限らず、全ての関係には、需要と供給というものが存在しますからね。仮に、核兵器全廃が国連で決議採択されたとしても、保有国は間違いなく隠し持つでしょうね。国の存亡と国民の命に直結する話ですから。人間社会は根底に欲があるから、大なり小なり世の中は『狐と狸の化かし合い』になる。人間を最も殺している生物は『蚊』で、人間を殺している2番手は『人間』という事ですもんな。その環境下で、どう工夫して生きていくかを考えていくしかない。国家と国家の間の問題は、個人と個人の間の問題の様にはいかない。背負ってるものが違い過ぎる」と。

更に拙僧、この核廃絶問題を問うてくる人達に「この様な話(核保有)は、何度か法話に投稿しましたが、その度に正論を捲し上げてくる人達が、どこからともなく降って湧いて出てきます。その人達に『では、核廃絶が出来る具体策を、教えて下さいませんか』と問い返すと『あちゃ、しまった。火に油を注いじまったか』と思える程の、更なる正論の綺麗事嵐が拙僧に。その人達の『綺麗事の嵐』を聞いていると、結局『そうあってほしい』と思うだけで、核廃絶の具体策など、何も持ってない」と。

対し、この人達が「という事はですよ、住職、『核を撃たせない為には、核を持て。これが最も核戦争が起こらない方策なり』という事になりますよね。それが、不本意であろうと、なかろうと。これまでの戦争の歴史を見てみると、それが現実ですよね。広島、長崎以来、1発も落ちてないのをみても、人間は確実に『核は恐怖』という認識にて。つまり、持っているだけで抑止力と。そう考えると、保有国が核兵器を放棄するなんて事は、到底あり得ない。人間はそれほど人間を信用してないですよね」「世界中、みんな仲良し、他国を攻める国なんてない、と断言出来るのなら、軍隊を持つ必要なんてないでしょうが。ウクライナでも、中東でも、今現在において、何千、何万という一般人が犠牲に。この現実に対し、日本はどう向き合うのかな。人間は1度死んだら、2度と生き返ってはこれないからね」と。

更に拙僧「いじめもなくならない、盗みもなくならない、人殺しもなくならない、詐欺もなくならない、誹謗中傷もなくならない。人間が1人生まれてきたら、同時に1つの欲もまた、世に出てくる。未来永劫にこの繰り返し。毎年、16歳になる少年が出てくるから、バイクの暴走族は無くならないでしょ。『じゃ、免許を与えなきゃいい』という人達もおりますが、無免許で乗るだけですよ。『じゃ、バイクをこの世から消せばいい』と。そんな話でもないでしょ。全盛期は全国で5万人いた暴走族が、昨今は5千人にまで減ったそうですが。石川五右衛門さんが時世で『浜の真砂は尽きるとも、世に盗人の種は尽きまじ』と言われたこの言葉は真理にて。核問題も、人間が存在する以上、永遠の課題でしょうね。兎に角、政治はシーソーの様なもの。どちらかが上がれば、どちらかは下がる。皆が皆、納得出来る様な法案など1つもない。このシーソーのバランスを取るが、政治家さん達の仕事にて。我々庶民が出来る事は、このバランスを取る事が出来る政治家さんを見極め、選挙で選ぶ事ぐらいかな」と。

これは余談ですが、拙僧の法話読者の若者が「玉木雄一郎代表の不倫記事が出ましたね。それも、目はゆらゆらしていましたが『事実です』と、あっさり認めましたね。ほんとこのタイミングで、笑わしてくれはりますな、世の中を。でも、何か、あからさまな『玉木潰し、国民民主党潰し』の匂いがするんですが、住職はこれ、どう思いますか」と。対し、拙僧「人が動けば、必ず白波が立つもの。隠し通せるものなど、何1つもないもんね。後々に必ず結果が出るから。禁煙パイポのCMで『私はこれ(小指を立てて)で、会社を辞めました』の有名な台詞が。40年前のCMだが、この道ばかりは、どうしようもないのかな。政治家さんの浮気、不倫、と聞くと、どうしても頭に思い浮かぶ人物がいるんだよね。鳩山一郎(第52、53、54代内閣総理大臣)さんの盟友で、自由民主党結党による保守合同を成し遂げた最大の功労者で『ヤジ将軍』などの異名を取った、三木武吉(みきぶきち、1950年代活躍、三木武夫さんとは縁戚関係なし)さんという政治家さんなんですがね。この話を初めて聞いた時は、腹抱えて笑ったわ。『英雄色を好む』の言葉を実証した人、の印象が強いかな」と。

続けて拙僧、その若者に「昭和27年の衆議院議員総選挙の時に、選挙中の立会演説会で対立候補の福家俊一(ふけとしいち)さんという人から『ある有力候補は事もあろうに、愛人を4人も持っている。こんな人間が国政に関係する資格があるのか』と批判したと。ところが、次に演壇に立った三木武吉さんは『私の前に立った、フケ(=福家)ば飛ぶ様な候補者が申した『ある有力候補』とは、不肖この三木武吉の事であります。なるべくなら、皆さんの貴重なる一票は、先の無力候補(福家さん)に投ぜられるより、本人も認めておられる『有力候補』たるこの私に、と、三木は考えます。なお、正確を期さねばならんので、さきの無力候補(福家さん)の数字的間違いを、ここで訂正しておきます。私には、愛人が4人あると申されたが、事実は5人であります。『5』を『4』などと、小学生でも数え損なわない数字を。無力候補は恥とすべきであります。但し、この5人の女性達は、今日ではいずれも老女と相成り、ある意味においては役には立ちませぬ。が、これを捨て去る如き不人情は、三木武吉には出来ませんから、皆々今日も私が養っております』と愛人の存在をあっさり認め、聴衆の爆笑と拍手を呼んだそうだよ。この選挙では三木さんがトップ当選を果たし、福家(ふけ)さんは最下位で落選したんだと。まあ、この三木武吉さんの愛人問題の是非は兎も角、読者の方々には怒られるかもしれませんが、浮気、不倫は、当人同士と家族の問題で、世間にとっては、暇つぶしのネタでしかない。政治の仕事をしっかりやってもらえたら、それでいいかな、と拙僧の個人的意見ですけどね」と。

すると、この読者若者が「私も個人的には、そう思いますね。叩かれて埃の出ない人間なんて、恐らく、誰1人もいないでしょ。如何に清廉潔白、超真面目でも、政治の仕事が出来ないでは、国(国民)にとっては、残念でしかない。今度の選挙の敗北に自民党の一部の人達が『責任をとれ』と石破さんに辞任を迫っているとか聞きましたが、米国の大統領が決まった矢先に、日本はお家騒動をおっ始めるんかい。恥ずかしいったらありゃしない。『今、やるこっちゃないだろ。足の引っ張り合いをするより、やらなきゃならん事が山ほどあるだろうに。何か、悠長な事ばっかり言ってますよね、この国の政治家さん達は』と思いますが、どうですか、住職は。因みに、住職はどんな基準で投票を」と。

対し拙僧「基本、過度の文句言い、講釈言い、人の悪口言い、揚げ足取りは、避けてる。聞いていて、ヘキヘキする。戦国時代の誰だったかな、ある武将が『趣味や服装を見れば、その人間の心根がよくわかる。その最たるものが、言葉遣いである』と言い切りおった。確かに、自分の好きなものしか趣味にはならないし、好きな服しか着ないですもんね。更に、心にあるものしか、口からは出てこない。心の中にないものは、口から出てくる事はないですもんな。だから、あんまり人の悪口や嫌味などを言い過ぎると『私はこんな人間である』と世間に向かって、自分で自分の事を暴露してるに同じ。立候補者さん達は、ここは気を付けた方がいいかも。あまり他党の批判を言い過ぎると、折角良か政策案を持ってても『私の政治における仕事は、文句を言う事と揚げ足取りである』と言ってる様にしか聞こえない。勿体無いよね」と、この読者の人達に。

最後の最後に、この読者の人達が「住職は、将来において、核戦争は起こると思いますか」と。「ロシアはウクライナに対し、核兵器をチラつかせましたが、実際は脅し止まり。世界は今、三竦み(さんすくみ)。蛇はナメクジを怖がり、ナメクジは蛙を怖がり、蛙は蛇を怖がる。よって三者共に動きがとれない状態。核兵器が無かったら、戦争になるかもしれないが、核兵器があるが為に、そう簡単に大きな戦争には。そう考えると、米国の存在は大きいと言えますよね」と。

天徳山 金剛寺

ようこそ、中山身語正宗 天徳山 金剛寺のホームページへ。 当寺では、毎月のお参りのほかに、年に数回の大法要も行っております。 住職による法話も毎月のお参りの際に開催しております。 住職(山本英照)の著書「重いけど生きられる~小さなお寺の法話集~」発売中。