令和 2 年 3 月分 金剛寺住職短文法話集

 この短文法話の中で最も反応が大きかったは、「出会うは運命、出会ってからは努力、最後の別れには感謝」の言葉。夫婦、親子、友人など、人間関係全てにおいてこの流れは。目を閉じる時、後悔のない旅立ちを。

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0448   「京都の寺院改修は、全て京都の宮大工さんが請け負いをされると」

清水の舞台(清水寺)から南側を見ると、日本最小重要文化財の三重塔がある。が、当日、シートで全体が覆われ、600年振りの大修理が。檀家宮大工棟梁が「無駄だよ」と言ったが、現場へ。シート内に入り作業中の棟梁に「見せて」と。当然怒られたが、内見理由の説明を。最期にはお許しを。人間、諦めた時点で終わり。

0449   「一流大学から一流企業へ、と親から洗脳されて迷い子に」

余りにも理想先行で、就職出来ずの学生に「先日、印象派ゴッホの絵を見に。生前売れたは1枚だけ。が、現在単価数億円。人の価値観は、時代によって評価が。興味ない人には被写体が、向日葵だろうが、薔薇だろうが。要は技法だよ。君は被写体に固執し過ぎだと思う。自分を磨きあげれば、どの分野の業種でも頭角を」と。

0450   「親を養える事が出来る様になって初めて一人前に」

癌で余命幾ばくの父に拙僧、毎月給料を。その度に「すまんな、働かんのに」と。「お寺は師弟立場の職場とはいえ、実際問題、40面下げた3人の子を持つ男が、父親から給料を貰い生活を。情けないもんだよ。やっと、親の生活を支えれる立場に」と。臨終前「俺は、子供に恵まれた」と父から。最高の送られ言葉、だった。

0451   「確かに、新発想は血流の流れる風呂、便所の時に。が、倒れる時もこの風呂、便所」

皇帝ナポレオンの1日の睡眠時間が3時間とは有名な話。が、実際は居眠りの天才だった、と。あの肖像画の馬も実はロバ、足が短く馬には、と。何か、親近感が湧きますよね。それはそれとして、彼の新発想はいつも馬上か、風呂か、便所だったそうで。血流の影響かな。現代で言うと馬上は車かな。これは確かに言えるかも。

0452   「縁は異なもの味なもの。そんなもんかな、と不思議な縁に出会うも少なからず」

読者女性がお寺へ相談に。「嫁いだ先の本家(主人兄)と長く断絶状態で菩提寺がわからん。息子から『爺様の年忌法要はどうなってる』と聞かれ、ハッとして」と。「本家のお墓近辺の寺を片っ端から訪ね歩き、過去帳の有無を」と。後日「見つかりました。実は相談に伺ったその日が祖父の50回忌で、驚きました」と連絡が。

0453   「昨今、非常に多い。この子は勉強だけは出来るんだが、の子が。高学歴ニートに」

高校時代、授業中に友が「この文『うらにわにわにわにわにわにわにわとりがいる』を漢字と平仮名を使って解明せよ」と。この友が下校中、イタチの亡骸見て「イタチが、イター(痛)チ、イッタ(言った)ッチ」と名作を。この男、数学が超不得意。なのに、銀行に就職し出世街道を。機転が利く人間は、どの畑でも頭角を。

0454   「男性が生きる原動力は、やはり女性の存在が不可欠にて」

さんまさんの番組で「恐妻持ちの野球選手は、家に帰るを躊躇し練習、よって名選手に」と。言えば、伊藤博文公も妻を恐れ帰宅を躊躇、夜中まで官邸に残って仕事した結果、総理に。同環境にお龍さんを妻に持つ龍馬さんも。尼将軍北条政子さんが正室の源頼朝公も。大成した男性の陰には。何にせよ、女性の力は必要、かな。

0455   「煽るのも良くないが、問題意識を持たぬのも、また、よくない」

石破茂さんが角栄さんの語録を。「日本の事は目白で決まるんだ」「何事も絶対に見返りを求めるな」「人が動けば必ず文句を言う者が。文句を言われるが嫌なら、政治家になるな」等。人を導くは難しい。昨今は特に。他国に比べ、満ち足りた国にて。国内外で何が起ころうと国民は所詮、対岸の火事。政治家はどう舵取りを。

0456   「誰もやってない事をやらんと、世の中は変わらん。マンネリはマンネリ」

当時、大阪都構想選挙について多くの若者に意見を聞かれた。対し「橋下さんは大石内蔵助の動きをされたんじゃないのかな。浅野内匠頭の仇討ちを大義名分にして、幕府のご政道に物申した様に。結果がどっちに転んでも、国と国民と選挙に興味を示さぬ若者に、問題提議を残そうと。この先大事な選挙が山積みだからね」と。

0457   「この世の中に、これ正解、と言われるものはない。個人個人、受け取り方は別にて」

学校講演後に某母親が「「私は今日までの人生に大変満足を。だからこそ自分の主観を子供に押し付けそうで。『親と子のレールは違う。名選手、名監督になれず、の言葉が』と住職に言われ目から鱗。今一度、主人と子供の将来を。ところで住職は誰に悩み相談を」と。「最近は子供達に相談してるかな」「そうなんですか」と。

0458   「心配かけない事も親孝行なら、心配かける事も時には、親孝行」

親不孝をした、と思う事はと問われれば、父親に相談らしい事を1度も持ち掛けなかった事、かな。癌闘病余命を待つ時期、父が女房殿に「幼い頃からあいつは、わしに1度も相談をしてきた事がない。親としては、これ程に寂しい事は」と。尋ねる必要のない事でも「どう思うね」と声を掛けるべきだった。間に合う人は是非。

0459   「100年経ったら全ての人の命は入れ替わっとる。慌てる事などなか」

高校講演で「今日まで約800人の葬式、それ以上の生死に関わってきて、人は寿命を肌で。あの世に逝くには、必ず何かの原因が必要。病気、事故、災害、自殺もその一つ。が、寿命とは言え、自殺は悲しい。自らの意思で居場所を移すのなら、あの世の前に、先ずこの世の中で柵無き場所探しを。安息地が見つかるかも」と。

0460   「トンビは、鷹は産まん。が、自らの力で鷹の様に育つトンビはある」

20代若者が供養依頼でお寺へ。「お墓の中に知らない方の遺骨が。蓋の記載から、今年が50回忌。祖父母や父母は『吾関せず』で。でも、何かしらの縁で我が家のお墓に。で、ほっとけずに私が」と。いい加減な親から、いい加減な子供が育ったんなら、問題は起こらん。同じ様にいい加減にするから。度々この様な依頼が。

0461   「人は人を許す事で、自分の心が一番救われる。恨み続けるは、苦しい事にて」

夫に格別の恨みを持つ奥様には二通り。「葬式だけは出してやる」と年忌法要拒否は、何十年経っても恨みが消えず。一方、子供の手前と、年忌法要を勤める方は、3回忌、7回忌と重ねる内に段々と恨みが薄れ、不思議に良い思い出だけが。善(心)を追い掛けさせると書いて「追善供養」にて。許して一番救われるは自分かも。

天徳山 金剛寺

ようこそ、中山身語正宗 天徳山 金剛寺のホームページへ。 当寺では、毎月のお参りのほかに、年に数回の大法要も行っております。 住職による法話も毎月のお参りの際に開催しております。 住職(山本英照)の著書「重いけど生きられる~小さなお寺の法話集~」発売中。