明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。
陣中(コロナ自粛奮闘)お見舞い、並びに、謹賀新年のご挨拶申し上げます。 1月分手紙
明けましておめでとうございます。旧年中は公私ともに、大変お世話になりました。本年も何卒、宜しくお願い申し上げます。昨年は、本当に大変な年でございましたが、地球上の生物で分相応に生きてないは人間だけ、をコロナのお陰で思い知らされ、我が身を振り返る時間を頂いた、ある意味、良き年でもありました。
さて、12月に入り、檀家若者が「来年、思うところがあって、仕事に集中しようと決意しておるところですが、何か、それなりのお言葉を」と。そこで、以下の中学生との会話を、この若者に披露を。
【檀家中学生男子との会話】
檀家中学生が「仕事が出来る人の特徴って、何」と。「拙僧の事を例に出すのは恐縮だが、拙僧の日課は、朝5時に起きて境内の掃除を2時間。その後に通常業務が始まる。仮に、朝6時にお寺を出発する仕事がある場合は、起床は3時に。これが365日、妻と一緒に」と。「大変な仕事だね」と。「仕事が出来る人というは皆、何とかして仕事が出来る方法を見つけ出す。仕事の出来ない人というは皆、自分を正当化する為に、出来ない言い訳を探そうとする。そんな人は『だって、しょうがないじゃない』が決まり文句。これを指導する側が口に出すようじゃ、話にならん。因みに、坊主の境内掃除は、仕事じゃないよ。歯を磨いて、顔を洗うに同じ」と。
【追伸】
この中学生男子に「某地方銀行では、拙僧が知ってる限り、40年以上前から現在に至るまで、新入社員には10日間、掃除をさせると。掃除をさせたらその人間の性質がはっきり見えてくると。それを参考にして、配属場所(適材適所)を決めるらしい。毎日境内の掃除をしてるとね、新たな発見、新たな工夫、見落としやすい箇所など、勉強させられる事が多々ある。但し、それに気付けば、の話だけどね。これが身に付き、知識、知恵となり、社会を航海する羅針盤となる。学校で掃除の時間が設けられているは、これを身に付ける為だよ。自分の心を奮い立たたす事が出来るは、自分だけだもんね。以前、若い社長さんが『人望を付けるには、どうすれば』と、関西からわざわざ拙僧のお寺へ。その社長さんに『菩提寺に足は』と問うと『月に1度は』と。『何をされに』『納骨堂へ。先祖の供養に』『それは、親孝行な。で、その時、境内を掃除された事は』と。『いや、1度も』『給料を貰って仕事するなら、誰でもするよ。何の見返りも求めず、人の為に動いてごらん。人望というは、そこから身に付いていくもの。因みに、先日、境内の掃除をしておると、鳥の羽が大量に宙を舞っていたので、上段の駐車場を見に行くと、烏が鳩を捕食中だった。以前、幼稚園の先生が、蜘蛛の巣に捕まってる蝶を逃すと幼稚園児から、蜘蛛が可哀想じゃないか。蜘蛛もご飯が、と怒られたを思い出して。それでも暫く考えたが、烏が捕食を終えてから鳩の死骸を、すまんな、と謝りながら。何かの参考になりましたら』とこの社長に。あれから3年、納骨堂参りの時には必ず、境内の掃除を、と、この社長から時折り連絡があるんだよ」とこの中学生男子に。
【読者中学生男子とのやり取り】
東京在住檀家13歳が、11月末の感染者が増加の時に「ずっとだよ、ずっと。国も、都知事も、同じ感染防止の注意を。変わらず一貫して何か月も同じ注意を。ワクチンが出来るまで、気を抜いたら駄目は、わかってる事じゃん。僕らは幼い頃から親に『手を洗え、うがいをしろ、食事中は大声出して喋るな』と。大人は皆、子供に注意をしてたんでしょ。大人は性根がないの。東京は何万軒もの外食店が。その中の数件がクラスターを。この数字は、殆どの飲食店とお客さんは、国の指示に忠実である事の証拠でしょ。僕の親戚の叔父さんがやってる居酒屋のお客さんは、国の注意事項をしっかり守って、大人しく、楽しく、やってるよ。報道番組、ニュースが同じ情報(飲食店からクラスター)を1日に何度も流すから、飲食店が全て、クラスターを出してる様な印象が国中に。まるで洗脳してるみたいだ。これで飲食店が数多潰れたら、コロナ終息後、会社帰りに立ち寄る憩いの場所がなくなるよ。『1度潰したら、再開するなど大半が不可能』と叔父さんが。住職さんが度々法話で、京大の宮沢教授が『酒飲んで、大声出せば、危険。それがわからん奴は、とっとと感染しちまえ』と切迫してる医療従事者の気持ちを代弁して、と。経済回すには規律を守って、工夫して動くしかないでしょ」と。
【追伸】
10月の自殺者が2千人を超えたと。前年度比で男性21%、女性82%増加と。感染死亡数の何倍もの自殺者が。もう完全に本末転倒。過剰報道が洗脳の役目をして人の足(経済)を止めている。専門家以外の第三者が自論と憶測で1日中大騒ぎ。そりゃ、過度の不安を煽る事に。報道番組は少々、控えた方がいいと思うが。
【追伸】
一休宗純は他界前に「出来る限りの知識、知恵を絞り出し、それでも解決困難なる大徳寺存亡の危機の時に開けよ」と玉手箱を後世に。400年後、その危機が。遺言通り、七日七晩大般若経を読誦し、玉手箱を。すると中にあったは『心配するな。成るように成る』の一言が。皆、我に返って冷静に。人事を尽くして天命を待つ。
【追伸】
読者が「住職が以前、法話で『長野の善光寺の地下には戒壇院巡りが。真っ暗な洞窟、障害無しの平坦な道。が、人は目が見えずば、慎重に行動を。そこに誰かが、段差が、と悪ふざけの一言。で、大騒ぎ、ピタッと全員の足が止まる。バブル崩壊も、コロナ経済停止も、過剰報道が1つの要因かと』と。ほんと、そう思う」と。
昨年、11月末に高野山へ。別格本山大圓院様で祖父母、父母の永代供養をして頂いておりますので、年末には必ず御礼報謝で参拝を。供養法要では理趣経というお経が唱えられます。難解なお経ですが、まあ、簡単に言えば『縁は、好き嫌いをせず、まずは受け入れよ。それを超えた先に、本当の悟りが見えてくる』と。病いも、老いも、死も、当に、それにて。どの様に迎え入れ、超え、全うするかが大事かな。
【追伸】
空海(弘法大師)さんと言えば『いろは歌』が脳裏に。同じ平仮名を使わず、仏教的教えが含まれておる事より、お大師さんの作ではないか、と言われておりますが、作者不明が有力と。
いろはにほへと(色は匂えど)ちりぬるを(散りぬるを)
「花は咲き誇っても、いつかは散ってしまう」 『諸行無常』
わかよたれそ(我が世誰ぞ)つねならむ(常ならむ)
「私達もいつまでも生きられるわけではない」 『是生滅法』
うゐのおくやま(有為の奥山)けふこえて(今日越えて) 「苦しい人生を、今日越えて」
「迷い大き人生の苦しみを今日乗り超えて」 『生滅滅己』
あさきゆめみし(浅き夢見じ)よいもせす(酔ひもせず) 「迷いの夢から覚め、悟りを」
「儚い夢を見る事も、酔いしれる事もするまい」 『寂滅為楽』
当に、理趣教の教えが、この句の中に。因みに昨年は、弘法大師が醍醐天皇より『大師』の称号を頂いて、1100年目という事でした。「大師号」贈呈者は数多なれど、「大師は、弘法に奪われ」と。
【追伸】
高野山に上る前に和歌山の紀三井寺に参拝を。その山門では、閻魔大王石像がお出迎え。「向こうに逝ったら、この方に会うのかな」と、しみじみお姿を。会ったら、なんと言われるのかな、と想像を。「よう死んだ。やっと来たかい。待っておったぞ。まあ、ゆるりと浄土で過ごしてくれや」と、言われるか、それとも「よう死んだ。やっと来たな。待たせおってからに。じゃ、ぼちぼち、始めっか」と、言われるか。さて、皆さんは、どっち。
今年も、いよいよ船出の時。恐らく順風満帆とはならないでしょうが「縁は異なもの味なもの」にて、工夫次第で様々な味に変化を。いかなる味(人生)にするかは、手を加える我が身次第にて。それでは、騒がず、急がず、不平を言わず、明るく、良い年となる様、踏ん張っていきましょう。 敬具
令和 3 年 1 月分 金剛寺住職(コロナウイルス関連)短文法話 【その10】
人間の欲に歯止めが効かなくなった時、天はそれなりの人物(その他)を下生させ、荒療治を成し、リセットを。戦国時代には、信長公を。第二次大戦では、ヒトラーを。14世紀には、ペスト(1億人死亡)を。1918年には、スペイン風邪(5000万人死亡)を。地球は人間だけの物といわんばかりに、圧倒的に多い他生物の命(生息領域)を軽視し、自然破壊を繰り返し続けた結果、生態系が崩れ、方々で天変地異が。『そうすれば、そうなる。そうなったのに、まだ、そうするか』を自身に問い掛け『分相応に生きる』を、見直す時期に。
下記は、読者の質問に応じた拙僧の返答集。コロナ発生初期から、移り変わっていく人の心情が鮮明に。自然災に限らず、人生においても考慮すべき質疑応答にて。今後の参考にしていただきますれば、と。
【令和2年4月中旬法話読者の質問に答えて】
他宗のご住職が「金剛寺さんでは、本堂で犬を走らせる檀家はおるかい」と。「以前は」「怒ったかね」「はい。『皆が皆、犬好きではない。アレルギーの人もおる。公私を弁えなさい』と。以来、本堂と納骨堂には注意書きを」「いちいち言わんとわからん人間、おるもんな。小言を言うも辛い。この度のコロナも。国は大変ばい」と。
【追伸、この会話に横から読者が】
読者が「世に『それは神のみぞ知る』なる言葉があるが、神はこの度の終息が見えてるかな、住職」と。「どうかな。この度ばかりは、神でも難しいかな。『人間の行動如何によっては、最短でこの時期までには終息を』と予想するも、これ程までに人間は、欲に歯止めが効かん様になっとるのか、と、呆れ返っているかもね」と。
【追試、別読者が横から】
別読者が「話は少し違いますが、自称霊媒師の『君の不運続きは7代前の先祖の祟り』なる指摘を信じる友人に『不運は君の生き方にあると思うが』と意見すると『お前に俺の何がわかるんだ。何も知らんくせに』と。『んっ、先祖もそれと同じ様な文句を、君に言ってると思うがな』と返すと、不機嫌になり沈黙した」と。
【追伸、この読者に拙僧】
この読者に「コロナ期に入って尚一層、他者に責任転嫁の人が目に付く様になったね。「俺がこうなったは、あいつのせい、こいつのせい、親のせい、国のせい」と。他者に責任転嫁は、その場だけは楽になるが、何の解決にも。人間は「追い込まれた時、腹を立てた時、見られていない時」の行動でその人の本性が浮き彫りに」と。
【追伸、別読者が】
読者が「この法話を読んで猛省です。欲を優先で動いてる人間は、欲が叶ってる内はいいが、1つでも叶わなかったら即、他者に『与えてくれん、認めてくれん』と責任転嫁を。欲は深ければ深いほど、叶わなかった場合の苦しみが大きくなるよね」と。「信仰界でも『現世利益』の意味を履き違え、我欲に走る者は多いよ」と。
【追伸、この法話を読んだ中学生男子が】
読者中学生が「度々家に来る僧侶が『この家は先祖の罪で全ての歯車が狂っとる』と、供養料なる名目で毎回、高額の布施を請求してくる。隣の部屋で聞いていて、俺の反抗は、自分の行いを棚に上げ、何でもかんでも先祖の責任にする親の態度に腹が立ってるだけで、そもそも先祖の罪って何やねん。俺達にどうしろと言うんや。住職さんが度々法話の中で『わが寺の宮大工棟梁は、94歳で今も尚、1週間に1度、2時間ほどバスに揺られ、お寺にやって来ては無償で修繕箇所の修復作業を。常々口にされているは、お寺の奉仕をさせてもらっているからかな、この歳になっても元気で体が動く。こんな世の中になっても、会社には次から次に仕事が。有難いもんじゃ、と、見返りを求める心、一切なし』と。これですよね。これが本当の信仰ですよね、住職さん」と。
【追伸、この会話を読んだ読者が】
別読者が「お寺に奉仕、神仏に帰依、先祖の供養など、やっぱり、ご加護ってあるんですね、住職」と。「拙僧が言うはおかしいが、さあ、あるのかな。だけど、目に見えない物に感謝して奉仕が出来る様な人は、どこを向いても、誰にでも、その様な心で対応を。そんな人は他者から信頼されて、可愛がられて、人生も充実を」と。
【令和2年4月中旬法話読者の質問に答えて】
74歳他界母親の枕経で子供達が「住職、親戚だけでも50人、全体では恐らく」と。「人望がね、お母さんは。が、会葬の希望者も義理、不義理の狭間で恐らく葛藤を。君らが『時期(コロナ)も時期、この度は家族葬で』と皆々に。親戚には『家族で1人代表を』と言えば皆、心が楽に。何より他界のお母さんが安堵を」と。
【追伸】
この母親の夫は14年前に他界。癌で余命半年の宣告を受けてより月に3度、21時にお寺へ。拙僧を見て「よし」と数秒で下山。訳を聞くと「あんたの顔を見たら元気が貰える。妻にお金を残してやらんと」と5年間仕事を。この母親、他界の数日前「不安はないよ。ただ、あの人(夫)、迎えに来るを、忘れてないやろうね」と。
【追伸】
更にこの母親、他界の数日前、子供達に「住職が『臨終後、数時間は耳が聞こえている。懐妊8ヶ月目には、赤子の耳は聞こえている。日本語を知らんから、赤子は何を話しているかは、理解は出来んが、母親の喜怒哀楽は全て赤子の心に。人間は耳から生まれ、耳が最後に死ぬ』と。私の死後、あなた達が私の枕元で、何を話すのか、今から楽しみだわ」と。こんな肝の据わった姿を見せられたら、子供も孫も、笑顔で送るしかないよね。
【令和2年4月中旬法話読者の質問に答えて】
高校講演で「野茂投手と清原選手の勝負は圧巻だった。球種は全て真っ直ぐの真っ向勝負。力と力のぶつかり合い。ホームランか三振。見ていて心が踊った。打たれても、打ち取られても、気分爽快だったろうな。何事も逃げずに一生懸命取り組んでいる人達は、どの分野であれ、この境地を味わう事が出来る。この事を胸に」と。
【追伸】
中高生達を対象の講演では時折「日本人選手の大リーグへの道を開いたは、間違いなく野茂英雄さんの功績。野茂さんが大リーグ行きを表明した時、この国の人達は『思い上がるな』と大バッシングを。が、1年目に結果を出すと、掌を返して『野茂、野茂』と応援に転換。人の評価などその程度。力を付ければ、人の口は止まる。昨年のラクビーも同じ。開催前と後では、選手達の評価に雲泥の差が」と。この度のコロナ対策も同じ。評価は、終息後に答が出る。今は何が正解か、わかってない状況。途中経過での批判は、良き情報まで失う事に」と。
【追伸】
東北大震災6年後、廃材問題で某議員に「日本には離島が5千以上。人の生活区域ではなく、何故そこに廃材を」と。「離島は船が横付け出来る港が」「6年もあれば、港も道路も造れたでしょ」と当時。現在日本には空家が900万戸、廃寺が2万以上。場所を熟考すれば、病院負担の削減も。後は、医師と看護師の数不足に目を。
【追伸】
高校生が「休校で報道番組を見る機会が。評論家は、誹謗中傷、講釈、揚げ足、が仕事、それも大事だとは。が、聞き苦しい。住職が『まだ、正解は出てない。正解があるなら既に終息しとる。人が動けば、必ず文句を言う者が出てくる。文句言われるが嫌なら政治家になるな、と角栄さんが』と。実働者はほんと、大変だね」と。
【追伸】
葬式で会葬者の爺様が「国の10万円の援助だが、TV番組で『私は貰わない』と大きな声で出演者が。貰わないなら、黙ってそうすればいいに。貰いたい人達に気を遣えよ。わしは貰うぞ。貰って、店舗維持の為に惣菜作って頑張ってる人達に使うんじゃ。常日頃、外食など殆どしないわしら夫婦だが、こんな時にこそ」と。
【追伸】
その会葬の爺様に「それは素晴らしい。自他共に益有りの考え方だね」と拙僧。「いやいや、別段偉い訳ではないよ。わしら年寄りは年金生活じゃろ。経済がどう転がろうと、収入に増減はない。現役世代の人達は大変。『貰った援助金を活かす方法はないかな』と考えたら、このくらいの事しか、頭に浮かばんかっただけじゃよ。仕事でも、何でもが言える事だが、出来る人間は、出来る為の工夫を探す。出来ない人間は、出来ない言い訳を探す。同じ時間をかけて探すなら、前向きの方向に目を向けりゃいいのに。日本人の悪い性質じゃ」と。
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