令和3年11月分 金剛寺住職短文法話集
陣中(コロナ自粛奮闘)お見舞い申し上げます 11月分手紙
檀家爺様が「住職、わしは間もなく90じゃ。戒名って、生きてる内に貰うがほんとなんだろ。今、ここで、命名してくれや」と。すると婆様が「若(拙僧)、遠慮気兼ねなく付けてよかばい」と。「じゃ遠慮なく。『天寿院好色一代居士位』なんてえのは、どうよ」と。爺様絶句。すると婆様が「何か、スッキリした気分」と。その婆様のニコニコ顔を横目で見て、数え切れんくらい浮気してきた爺様が「あかん、もっとよか戒名を貰いたいから、婆さん、今ここで、わしと離婚して、すぐに、わしと再婚してくれや。1からやり直しじゃ」と。「ほうほう、爺様。その言葉で、全ての罪が吹っ飛んだな。じゃ、違う戒名を授けたろうかね。『天寿院君枝一道居士位』ってのは、どうだい。これなら『この人、奥さんの君枝さん一途に天寿を全うされた、家庭思いの旦那さんだったんだね』と、100年後の子孫にまで語り継がれるばい。ついでに、夫婦位牌にして、残してやろうか、なあ、爺様」と。この老夫婦、今もご健在。大の仲良し。このままいくと、夫婦共に、100を超えりゃせんかな。
因みに、拙僧は、檀家さん達には、夫婦位牌を作る事を薦めておるが「とんでもない。真っ平御免こうむる。位牌になってまで、これ(旦那)の横になど、おりとうないわい」と拒否するは、もっぱら奥様の方にて。同じ墓に入るを拒否も、来世で同じ伴侶になるを拒否も、同じ結果が。さあ、どうする、旦那たち。
【追伸】
わが寺には、江戸時代の後期から、戒名の残っている檀家が数軒ある。その戒名を見ていると、非常に楽しい。先祖の家柄が如実に、使用漢字の中に表されている。武士の家系、庄屋の家系、百姓、漁師、大工、寺院の家系だった檀家さんも。100年後の子孫にロマンを与えるが、戒名。俗名では、何の資料にもならん。
【追伸】
読者が「戒名って、楽しいですね」と。「拙僧は俗名『博文』、『山本博文位』では、家の資料として何の参考にもならん。わが寺の檀家は全て、拙僧が名付け(戒名)親にて。「ちゃんとした人生を送らんと、この爺様の様に『天寿院好色一代居士位』(一生浮気人生)と、命名すっぞ」と言ったら、旦那は皆、引き攣った顔に」と。
【追伸、矢沢永吉さん】
60代男性読者が「私、矢沢永吉さんの大ファン。今年72歳の矢沢さんと同年齢。私の方は見た目、既にお爺さん。住職が嘗て法話で『専門家が、人間の本来の寿命は、38年。安心、安全、快適な環境(クーラー等)、前向きな心、が寿命長久に、と。矢沢さん、己に厳しく自己管理をされてるんでしょうね」と。その矢沢永吉さんが、この有事の時期、こんな言葉を。「国が悪いんじゃない。周りが悪いんじゃない。全ては、身から出た錆だ。いつの時代でも、やる奴はやる。やらない奴はやらない」と。責任転嫁は、その場だけを楽にするだけ。
【追伸】
この読者に「拙僧がまだ、20代の頃、知人の高僧が『人並みの努力では、人並みの成果しか得られん。人並み以下の努力では、人並み以下の成果しか得られん。石の上にも3年は、普通の努力。それでご飯を食べようと思えば、5年は努力を。氷山の一角という言葉があるが、海の上に出ている部分は、全体の2割から3割。何を言わんとしておるか、皆まで言わんでも、わかるよな』と拙僧に。矢沢さんに当てはめた場合、コンサートで歌う姿は、氷山の見えている部分に当たるかと。氷山の見えていない部分では、人並み以上の努力かな」と。
【追伸】
拙僧、矢沢永吉さんの歌は、結構好きで、何が好きかと言えば、演奏の音が小さめで、矢沢さんの声を邪魔してないところかな。歌詞の内容がはっきりと聞こえる。昨今の歌は、メロディはいいんだが、何を言ってるのか(歌詞)、さっぱり分からん。拙僧の歳のせいかもしれんが。CMソングも昔の歌ばかりを使用してるもんね。
【追伸、イチロー選手】
地方宿の玄関先で泣いてた野球少年に「どうしたんだ」と横綱の曙関が声を。すると少年が「自分のミスで試合に負けた」と。対し「人間は負ける事で大きくなれるんだよ」と。その少年が、イチローさんだったと。長渕剛さんの歌で「生まれ変わるなら、生きてる内に」なる歌詞が。失敗は宝物。失敗は、失敗しない教訓となる。
【追伸】
イチローさんが「努力せずに、何か出来る様になる人の事を天才というのなら、僕はそうじゃない。努力した結果、何かが出来る様になる人の事を天才というのなら、僕はそうだと思う」と。拙僧、若者達に「努力が全て実るはないよ。そこには、必ず競争相手がいるから。が、努力しなきゃ、絶対に、実る事はないかな」と。
【追伸、キングカズさん】
サッカーファンの女性が「キング・カズさん、54歳。凄いですね。少し前までは『契約更新するチームがよくあるよな』とか、『ありゃ、客寄せパンダだよ』とか、揶揄する心ない人達も。が、ここまでくると、その言葉も鳴りを潜めた。住職が度々『実力、持続、姿勢が、批判者の口を止める』と法話で。見本だよね」と。
【追伸】
読者が「だけど、キング・カズさん、54歳まで頑張る必要って、あるの」と。「檀家の爺様、婆様が『人は寿命、とはいえ、私達が早死にしたら子供達も、どうせ俺らもそのくらいで、と。だから、長生きせにゃいかん』と言ってたよ」「カズさんが頑張る理由は、それか」「選手の寿命は自分次第、を若手に身をもって、かな」と。
【将来の自分を助けるも、陥れるも、これからの自分の生き方】
他宗の住職さんが「他人の病気、失敗、苦労に対し『大した問題ではないわ』と、悉く軽視の男性が癌に。毎日お寺に来ては『どうか命を。祈願を』と泣きながら。が、手術成功、癌克服後は、一切お寺に足を。その男性が2年後、また、癌に。するとまた、泣きながらお寺に」と。「わが寺にもいますよ、そんな人」と。「この男性、結局3度、癌の再発を繰り返し、その後は癌の再発はなかった。が、お寺の修繕に寄付を募った時『俺には関係ない。檀家をやめる』と、お寺を離れていった。その数年後、男性の経営していた会社が倒産した、と風の便りで。倒産の危機に陥った時、方々に助けを求めて走ったと。が、誰1人として手を差し伸べる人はなかったと。可哀想だとは思うが、人間は、そうすれば、そうなるよな」と。檀家の中にも結構存在する。特に金銭問題。借金しては泣き付き、それを何度も繰り返す人達が。何度も繰り返せる、という事は、何度も助けてくれる人がいる、という事。助けてくれる人がいる限り、お金にルーズは絶対治らん。助ける側は、心に鬼を一匹飼って、突き放すが本当の意味での救済に。人を頼ってばかりいる人間を、人は決して助けてはくれんですもんね」と。
【おまけ話、秋篠宮家】
読者が「住職。小室圭さんのポニーテール、どう思う。秋篠宮様にこれから会われるんでしょ。あかんやろ。世間では、非難轟々だよ」と。「嘗て、織田信長公が、奥方濃姫の父上、斎藤道三公との初見の時、聖徳寺までの道中、浴衣姿で。それをこそっと見ていた道三公が幻滅を。が、会見場所には、正装で颯爽と登場。流石にそうじゃないの」と。「住職はこの結婚、賛成なの」「賛成も何も、拙僧は部外者にて。以前、檀家で、あの親の子だ、と家族、親族が猛反対する中、娘さんが押し切って結婚を。が、30年経った今では、その婿さんに娘さん側の家族、親族が皆、大変お世話になっている状況。婿さん曰く、『住職。私の父親の諸行を見れば、その当時、そう思われても仕方がなかった。私には結果を出すしかなかった』と。対し、拙僧『よう頑張りましたね。力を付けたら、自然と周囲の口は止まりますもんな」と。すると、この読者が「住職は、小室圭さん、擁護側なの」と。「何で、そんなことを聞くの」「法話の内容が、頑張れ、にしか聞こえませんので。先日、読売世論調査で、眞子さまの結婚、よかったと思うが53%、思わないが33%、と。この数字、どう思う、住職は」と。「この数字を最も重く感じてるのは、小室圭さんじゃないのかな。奥様を幸せにするしか、この答えの出し方はない。まあ、小室さんに限らず、男性は皆、そうだが。何にしてもくさ、もうすでに、決まってしまった事を、とやかく言っても始まらんでしょ。無責任に反対している人達は、皆、なんなの、『結婚する前に、別れちまえ。すぐに離婚してしまえ。弁護士を失敗して、生活が出来ずに不幸せになれ』とでも、本気で思ってるの。そんな国民、本当にいるの。そうじゃないでしょ。結果はこの先、2人で導き出していくもの。第三者は、特に国民は、幸福を願うだけ。口を出していいものと、口を出しては悪いものの、区別だけは、しっかり考えようね」と。
令和 3 年 11 月分 金剛寺住職(コロナウイルス関連)短文法話 【その20】
人間の欲に歯止めが効かなくなった時、天はそれなりの人物(その他)を下生させ、荒療治を成し、リセットを。戦国時代には、信長公を。第二次大戦では、ヒトラーを。14世紀には、ペスト(1億人死亡)を。1918年には、スペイン風邪(5000万人死亡)を。地球は人間だけの物といわんばかりに、圧倒的に多い他生物の命(生息領域)を軽視し、自然破壊を繰り返し続けた結果、生態系が崩れ、方々で天変地異が。『そうすれば、そうなる。そうなったのに、まだ、そうするか』を自身に問い掛け『分相応に生きる』を、見直す時期に。
下記は、読者の質問に応じた拙僧の返答集。コロナ発生初期から、移り変わっていく人の心情が鮮明に。自然災に限らず、人生においても考慮すべき質疑応答にて。今後の参考にしていただきますれば、と。
【令和2年6月初旬読者の質問に答えて】
読者が「番組『そこまで委員会』で、臨死体験の話と死後の世界の話が。住職の見解は」と。「死に掛けた事もないし、死んだ事もないからね。常日頃、寝ている時に夢を見ているのと同じ様に、死に掛けている時に、夢を見てるんじゃないのかな、と思うよ。『花畑にいた』は、脳にインプットされている浄土の知識の表れかな」と。
【追伸】
この読者が「住職は、仕事が仕事なのに、考え方がとても冷ややかですね」と。「いやいや、そうではなくて、その道の専門家が『大脳が未発達の状態では、臨死体験はしない。臨死体験は、一定程度の知識の蓄積と経験値がないと、その体験はしない。だから、大脳のない動物は、死の恐怖がない。よって、人間も、大脳が未発達の7歳、8歳頃までは、死の恐怖を感じない』と。この考え方には、賛同かな。理屈が通ってる。ただし『死後の世界があるか、ないか』については、まだ1度も死んだ事がないから、明確な答えは出せないけどね。ただ、拙僧においては、あの世は、ないと困るんだよな。向こうでも、家内とは一緒に暮らしたいもんね」と。
【追伸】
別読者が「臨死体験は、知識、経験がないと、その体験をする事はない、と。ほんと、住職」と。「その道の専門家がそう言ってるよね。心にないものは、口から言葉として出てこんだろ。夢もまた然り。経験した事が夢となって。臨死体験って皆、異口同音に言う事が、似通ってるだろ。TV、書物、口伝で見聞きした物ばかり」と。
【ノーベル物理学賞】
檀家若者が「住職、聞いた、ノーベル物理学賞の真鍋淑郎さんの、日本に帰りたくないという理由を」と。「日本人は他人を邪魔しない様に気遣う。が、米国では自分のしたい様に出来る。他人を気にする必要がない。実は私は、他人を傷付けたくもないし、観察したくもない。それが日本に帰りたくない理由」と。米国、並びに、諸外国に行った拙僧の知人医師達も、同じような事を言ってたな。実際、帰って来ないもんな。」と。
【追伸】
真鍋さん曰く「私は他の人と調和的に生活する事が出来ない。だから、調和を重んじる日本には帰りたくない」と。日本のノーベル賞受賞者は、米国籍を取得した人を含めると、通算で28人目と。CO2がどのくらい増えると、何度くらい気温が上がるか、その時に使う気候モデルを考えだしたが、この度の真鍋さんらしい。
【追伸】
コロナが人類に、暗い影を落としている中、米国立衛生研究所主任研究員の小林久隆医師が、開発された光免疫療法。薬剤点滴投与で、癌細胞だけに付着を。そこに近赤外線を照射し、化学反応を起こして、他の正常細胞を傷つけずに癌を死滅させると。かなりの効果が期待出来る、との治験結果が。昨年11月に、日本は世界に先駆けて、この治療法を保険適用(部分的ではあるが)にしたが、そもそも日本は、研究費を出さないから、こうした優秀な人材が外国に流れていく。そこが問題にて。コロナのワクチンも、治療薬も『優秀で、真面目で、勤勉な日本人が、最初から取り組んでおれば』と、残念に思っておるは、拙僧だけではないと思うが。
【昨今、物議になっている話題】
昨今、教育制度見直しで、リモート授業の物議が。1人の先生に数多の生徒が集中し、人気、不人気の差が露骨に。50年前の拙僧子供時代から、勉強出来る子も、出来ない子も、同じ授業。出来る子は退屈、出来ない子は落ちこぼれに。リモートだと、この問題は解決出来そうだが、勉強以外の問題(人格形成など)が起こってきそうだね。橋下徹さんが某番組で「算数の九九だが、学習期間が終わったら、当然覚えてるものとして、算数の授業が進んでいく。この時点で落ちこぼれが出始める。次に進みたい子と、じっくり覚えたい子と、同じ教室で、同じ時間経過で。これが実際のところ無理な話」と。リモートだと単元ごとに『わからない子は初級、今1歩理解したいと思う子は中級、先にドンドン進みたい子は上級』に分けて、先生がそれぞれを受け持てば、勉強に関してだけは、上手くいくかもしれないですね。来年から小学校高学年で、教科担任制が導入方向と。拙僧、結構賛成かな。英語の授業もある事だし。教育現場は様々見直さにゃならん点が。知人中学教諭はクラブ顧問となって3年間休みがなく、家庭が崩壊離婚。それも未経験の野球を持たされて、保護者からのクレームで、鬱病に。何にせよ、先生という職業が見直されていく事に。以前、社長に懇願され会社役員研修に。「国によっては、医師免許は日本の様に無制限では。一定期間で審査、試験が施され、常に向上心を要求。医師免許に限らず日本は1度資格を取ると。会社発展を望むなら、頭打ち原因の向学心なき役員を一掃するか、若手の斬新な意見に耳を貸せる柔軟な上司の育成をするか。人を指導する立場の人間は、坤為地までの常識にとらわれず、これから作られていく常識に、柔軟である事が必要不可欠。新発想を持てず、新たな捉え方を出来ない人間は、上に立つ度量なし。コロナ後は、特に」と。このコロナ期をよか縁として、様々な改革が行われていくかもしれませんね。
【追伸】
読者が「経済財政白書(内閣府発表前年経済動向分析)で『人流と感染は関係なし』と、やっと言いおった。『分科会は解散せよ』の声も多々。どうよ、住職」と。「ウイルス感染医の少数は、当初からそれを。『Go-to』政策がそれを検証、証明を。皆、聞く耳がなかったが。緊急事態宣言下、拙僧、何度か仕事で東京に。電車内、駅構内、凄い人数。が、爆発感染(インフルエンザは、毎年日本では1千万人感染、関連死を含め、感染死は10万人)なし。皆、無言で淡々と。もう、経済を正常化させても」と。京都大学准教授の宮沢孝幸先生は最初から「酒飲んで、大声出せば、飛沫が飛び、危険は当たり前。そんな事もわからん奴は、とっとと感染しちまえ」と。これが真理。なれば、ここを気を付けさえすれば、経済は動かせる。ワクチンの役目は重症を緩和、完治には治療薬。インフルエンザワクチンを接種しても、感染はするでしょ。その感染を完治させる為に、治療薬タミフルを。コロナもこの流れです。既に他国では、完成される治療薬を踏まえて行動を。わが寺はコロナ初期の頃は、得体が知れないウイルスだったので、お寺の行事は全て止めましたが、半年後には通常に戻しました。参拝する、しないは、本人の自由。お経の声出しは、本堂内陣の僧侶だけ、それも小声で。本堂外陣の参拝者は、心の中でお経を唱える事を徹底。お接待、お茶は持ち帰り。法要後はサッと。「仕事が出来る人間は、仕事が出来るための工夫を探す。仕事が出来ない人間は、仕事が出来ない事の言い訳を探す。同じ時間を費やして探すのなら、言い訳など探さず、工夫を探した方がいい」と度々法話で。自分が動けない事を、第三者に責任転嫁は、あかん。
【おまけ話】
読者高校生が「投稿出来ないおもしろ話、あるんでしょ」と。「まあ、あるよ」「例えば、どんなの」と。「君は、高校生か。じゃ、この話は、まだ、早いか。・・まあ、いいか。知人男性が『住職、ゾッとする光景を見た。実家に帰る度に、親父のちんちんが腫れてるので、オムツかぶれか、と。久しぶり実家に泊まると、夜中に親父の呻き声が。見にいくとお袋が、こいつが若い頃から悪さして私を苦しめてきた、と親父のちんちんを物差しで、何度も何度も叩く姿を。流石に引いた』と。今1つには、拙僧が8歳の時、夜中に本堂の戸をバンバン叩いて『住職、助けてくれ』と、男性の鬼気迫る大声が。出迎えた父(先代住職)が『どうしたんな』と戸を開けると、山門の方から、出刃包丁を振り上げて『ちんちん切ってやる』と、石段を駆け上がって来る奥さんの姿が。『あんた、また浮気したんかい』と、父が呆れた顔で男性に。凄い修羅場だった。昔はよくあったな、こんな話が」と。「凄いね。そんな話って、まだあるの」「あるよ。炎上確実な話が数多。ツイッターには、書けんが」と。
0コメント