他宗住職様から「檀家さん指導参考文献を」との依頼を受けて。
他宗の住職様方から「金剛寺さんでは、このご時勢、檀家さん達にどの様なご指導をなされておられますか」と問われる事多く、例題として下記の様な「檀家さん当ての通知書を参考にして下さい」と提示をさせてもらう事が度々。但し、その対象は、先代(亡き父)から拙僧に掛けての指導の下に、金剛寺檀家として歩んでこられた方々ばかりなので、文章内容云々については、文句も出ず、自身の反省材料と出来る檀家さん達ばかり。お寺側もそういった檀家さん達である事を十二分に把握した上での通知書にて。他の菩提寺の檀家さんに通じるものであるかどうかは、甚だ疑問が生ずるところ。この点を理解された上でご参考になされてくださいませ、と。
金剛寺第二世17回忌法要、並びに、夏越護摩祈願法要
早いもので、今年7月に、金剛寺第二世の17回忌法要を迎える事となりました。この17年を振り返りますと、世の中の流れは大きく変化をしてまいりました。
親の亡骸を「いらん」と言って病院に置き捨て、引取り拒否する子供。痴呆になった親を、故意に知らない町へ連れて行き、身元が知れぬ様にして置き去りにする子供。町内に親の他界が知れぬ様、遠方の葬儀場を選んで家族葬、火葬後は、遺骨を即、お墓や納骨堂へ放り込む子供。中には遺骨を火葬場に捨てて帰る子供までも。 そんな状況を目の当たりに見せられて育った子や孫が、命の尊さを学べるはずもなく、この様な先祖も親も大事にしない人間が世の中を構成していった結果、日本では今「自分さえ良ければ、他人の事など知った事か」が横行。その結果、当然の成り行きとして、家庭も社会も崩壊の一途を。人間の世界は、間違いなく「自分達がしてきた事、やってきた事だけが、今、目の前にある結果」ですので。
さて、世相(大人の行動)の流れとは恐ろしいもので、残念ながら金剛寺も他人事ではなく、この波がじわじわと音もなく押し寄せてきております。極少数ではありますが、檀家さんの中には、納骨堂契約書規約の中に、「金剛寺の納骨堂は、遺骨を捨てる場所に非ず。もし、姥捨て山の如く為せば、遺骨は突き返します。受け入れるお寺側も大切に預かりますので、預けられる契約者側も真剣に預けて下さいませ」と記されているにも関わらず、長年に渡り放置状態を続けておられる檀家さんも。これから先もその様な状況が続きましたら、個別に対面し、今後の事を話し合わせて戴こうと考えております。
厳しいようですが、金剛寺は「ご先祖代々菩提が醍醐」を柱に開山されたお寺でございます。金剛寺第二世も住職在籍40年の間、「親を、先祖を、大切に」と説き続けてこられた生涯でございました。先代17回忌を迎えるに当たり、今一度、祖父母、父母に受けた恩を見つめ直す機会として、この法要に臨んで頂きますれば、先代への何よりの供養となるのでは、と切に懇願させてもらう次第でございます。
今年4月8日、テレビ西日本「ももち浜ストア」に金剛寺住職として拙僧出演。「墓じまい」に関するコメント要請を受けて。上記に記しました社会問題、または、国内77000あるお寺の内、既に25000のお寺が廃寺(住職不在)という背景もあっての、出演依頼であったかと拝察致します。
嘗てご縁をいただいたハロディ社長、にんにく卵黄のヤズヤ会長、その他多数の社長様が拙僧に「親も先祖も大切にせず、人生を成功させた人間を、私は未だかつて1人も見た事がない」と。この言葉は紛れもない真理かと。何人かの社長さんは加えて「産んで育てて貰った過去の流れ(先祖)は、当然、感謝の対象。それを平然と裏切る。そんな人間は、必ず人も裏切る。信用など出来ん」と厳しく。
各家庭から育ってきた子供達が、世に出て社会を構成していく、という不変の理を考えた時、大人(親)の有り様は、大変重要なものになってくるかと思われます。お寺側もそうした事を基本に置いて、人間形成育成の為の法話なども含め、各法要を取り行ってきております。どうか、子供さん達、孫さん達を連れ、ご家族皆でご参拝下さいませ。子供は育てただけしか、育っておりません。この国の将来の為に。
長々となりましたが、今年、金剛寺第二世17回忌に当たり、「先代の心」として、受け取って頂きますれば、幸に存じます。
合掌
記
一、夏越護摩祈願法要
(日時)令和 元 年 6月2日(日)10時20分 開始
(祈願)護摩木 1祈願 500円 (火を焚いての法要。非日常的な空間にて)
(申込)ご参拝希望者は、5月25日までに、ご連絡を
一、金剛寺第二世17回忌法要 (御礼報謝法要)
(日時)令和 元 年 7月8日(月、立ち日)11時 開始
(申込)昼食の準備がありますので、ご参拝希望者は、6月30日までに、ご連絡を
金剛寺住職、役員一同
0コメント