天徳山金剛寺

記事一覧(54)

平成30年10月 金剛寺住職短文法話集

 「坊主の説法と結婚式のスピーチは短いほど有難い」と。但しこの短文法話の中には必ず含み言葉が。講演会でよく次の様な質問を。「法話によって参加者全員が抱える問題を網羅することが出来ますか」と。対し私は「法話は話し手より聞き手の受け取りの方が大事。法話は数学で言うところの『方程式』に同じ。その話に自身が抱える問題を当てはめ、自らが解決の糸口を導き出していく為の道具。これは法話に限らず、人と人との関係全てにおいて言える事にて」と説明を。その様に理解して頂きますれば、この短文法話も何かのお役に。 金剛寺ホームページ  https://kongouji.amebaownd.com/ 金剛寺ツイッター   https://twitter.com/kongouji093 金剛寺フェイスブック https://www.facebook.com/天徳山-金剛寺-1543297575974719/0210   「仏さんはお金なんてもの欲しがらん」世の中は大なり小なり全て需要(必要とする人)と供給(提供する人)の関係にて。信仰では、この関係が少々困った問題を引き起こす。お金での解決は無理なのに「お金さえ出せば何とかなりゃせんか」と、それこそ一部の信仰指導者の格好の餌食に。お金で何でも解決出来るなら、金持ちは皆幸せ。勘違いしたらあかん。0211   「人の感覚は当てにならんもの」人の目ばかり気にする若者に「番組で有名女優さんの指輪を見て司会者が絶賛。対し、これ千円よ、と。寺にある一輪挿しを見て檀家が、高いんでしょ、と。これ500円だよ」と。付ける人によっては、置く場所によっては、安物でも高価な物に見えてくる。人の見る目なんてその程度。人の評価など気にする事はない」と。0212   「歳を取っての寂しさは辛いかな」知人住職が「50歳を過ぎてから度々思う事が。晩年を迎えた時、どんな光景が目の前に。女房殿は生存してくれてるのかな。健康状態はどうなのかな。子供達家族はそれぞれ幸せなのかな。思い悩んでも成る様にしか、してきた事の結果、は重々承知。が、仕事柄、様々な人間模様との遭遇から色々考えさせられる事が」と。0213   「人間50年下天のうちをくらぶれば夢、幻の如し」百年後には、今ある地球上の命は全て交代。財産も家も土地も、最愛の家族も、自分の物じゃないから全て置いてあの世へ。それを人間は百も承知でありながら過度の執着を。過ぎ去った昨日も、まだ見ぬ明日も、今日ここにないのに悔やんだり、望んだり、と。この執着を抑えられたら、眼前にどんな世界が見えてくるかな。0214   「親が姿を消しても、受けた恩まで消える事はない」昨今、時折思う事が。「初めてわが子を授かった時。その子が初めて言葉を出した時。歩いた時。反抗してきた時。挫折する姿を見た時。結婚をした時。わが子の子(孫)が生まれた時。自分の弱い姿(病気など)をわが子にさらした時。親はどんな思いだったんだろうか」と。一つ一つ経験して少し親の心がわかった気がする。0215   「一番大事な物は、一番身近な所に」人は誰1人として順風満帆の人生を続けられる者などはいない。威張り散らしていても自分の力だけではどうしようもならん場面は必ずやって来る。その時に泣きつける場所(人)の確保は出来てるかい。その場所を今現在、感謝し大事にしてますかい。困った時だけ、必要な時だけ、泣きついて助けてくれるのは、家族だけ。0216   「人間は育ちが大事。無理矢理は禁物」保護者会で「わが子の成長を見守る親心を表す言葉に「這えば立て、立てば歩めの親心。わが身につもる老いを忘れて」が。生まれる前は「男でも女でも健康体であれば」と。が、生まれた途端「末は博士か大臣か」と重圧を。期待をかける気持ちは。が、トンビは鷹は産まん。鷹の様に育つ事はあっても。無理強いはあかん」と。0217   「また会えるかな。先に逝った人達に」檀家男性が「時折、他界した父母、わが子等、今どこで何してるのかな、と思うことが」と。「先祖の供養は大事、浄土はある、と説く拙僧もそう思うよ」「えっ、そうなの」「死んだことないからね。だけど、また会いたいよね。会える場所があって欲しいよね。色々と積もる話も」「同感。死んだら終いよ」は、あまりにも哀しい。0218   「歳を取れば取るだけ、孤独は寂しい」檀家お年寄りの会話を聞いていると、改めてお寺の存在価値を自覚させられる。言われるには「老人ホームや町内の寄り合いに行くと、特に一人暮らしの方が「ここ以外に行く所がない」と寂しそうにしている。そう思ったら私達は幸せ。お寺に行けば住職や奥さん、檀家同士の触れ合いがある。孤独じゃない、を感じる」と。0219   「糞も味噌も一緒にしたらあかん」教育委員会講演で「知人教師が職員室でイジメを受け精神疾患で休職を。イジメ禁止を指導する先生方が。これって頻繁にあるんですか。国から給料(税金)を貰う先生が、国歌も歌わず、国旗掲揚に起立もせず、如何に恩という心を生徒に指導を。私共の布施は全て寺収入、住職はそこから給料を。寺や仏を敬い、礼拝は当然。0220   「選んだ道の代償は、必ず後々やってくる」2017年最新調査では、彼氏、彼女のいない男性70% 、女性60%なる結果が。理由は、面倒臭い。自由が欲しい。結婚したくとも縁が、等。まあ、この様な状況は今の世に限った事では。唯、人間は晩年、必ず自力で動けなくなる時が。その時の後悔有無の環境は自分が作り上げてきたもの。未婚、既婚に限らず、ですね。0221   「幼いからとて、理解してないとは」檀家男性が「不仲が原因で家庭崩壊から親が離婚。幼少時のその記憶、鮮明に脳裏に。唯、それに対し恨みや不満を抱いた覚えは。が、結婚して女房殿から「パパの子供の頃の写真、笑ってる顔が一枚もないよ」と。「えっ」と思わず見返した。『崩壊家庭を受け入れてたつもりなのに』と。こんな家庭環境、わが子だけには」と。0222   「何が悲しゅうして、わが子に悪さを」男性が「親が悪霊」言われたと相談に。「貴方は出身地や親や家族に特別な誇りがあるかい」と問うと「それ程は」「なら、それを貶されたら」「自分が貶す分はいいが、他人に貶されたら腹が立つかな」と。「なら何故、わが親を悪霊、化け物扱いされて、腹を立てんかい。第一、わが子、わが孫を祟る親などおらん。失礼な」と。0223   「人の嫌がる仕事をやらずに人の上には立てん」負け戦での「殿(しんがり)」は最も重要な仕事。殿様を無事逃がす為、戦場に踏み止まり敵の追っ手を食い止める役目。1570年、金ヶ崎の戦いで浅井、朝倉軍から信長公を逃した秀吉公の話は有名。死を覚悟の危険な仕事だが、成功すれば一気に出世街道を。いつの世も、人の嫌がる仕事をやった者だけが、上のステージに。

平成30年9月分 金剛寺住職短文法話集

 「坊主の説法と結婚式のスピーチは短いほど有難い」と。但し、その短文法話の中には必ず含み言葉が。講演会でよく次の様な質問を。「法話によって参加者全員が抱える問題を網羅することが出来ますか」と。対し私は「法話は話し手より聞き手の受け取りの方が大事。法話は数学で言うところの『公式』に同じ。その話に自身が抱える問題を当てはめ、自らが解決の糸口を導き出していく為の道具にするもの。これは法話に限らず、人と人との関係全てにおいて言える事にて」と説明を。その様に理解して頂きますれば、この短文法話も何かのお役に。 金剛寺ホームページ  https://kongouji.amebaownd.com/ 金剛寺ツイッター   https://twitter.com/kongouji093 金剛寺フェイスブック https://www.facebook.com/天徳山-金剛寺-1543297575974719/0196   「人間老いたら男性の顔は、ほぼほぼゴリラか犬に。女性は亀になる」檀家主人が法要後の慰労会で「結婚当初は痩せていた妻が数十年を経て別物に。契約違反だ」と笑いを提供。返す刀で奥様が「誰が禿げ散らかしていいと言ったか」と反撃。そこに第三者の男性が割って入り「まあまあ。人は変化するから面白い。特に顔なんてものは、男性が老いたらほぼゴリラか犬に。女性は亀になるよ」と。0197   「責任を背負う立場の者と背負わない立場の者」大学卒業後就職先の対応に我慢が出来なくなり「学生時代のバイト先は、和気藹々で良かったのに」と愚痴を。「そうかな。当時は「学生だから」と多少失敗しても許してくれていただけじゃないのかな。社会人としてそのバイト先に就職したら、その頃の対応とは違ってくると思うがな。会社を背負う立場になるからね」と。0198   「お寺へのお布施は、国の血税と同じ。1円たりとも粗末には扱えん」月6万の年金で一人暮らしする老婆の家へ仏壇参りに。見ると太陽の光が差す窓際に水を入れたヤカンが。尋ねると「ああしとけば温もる。その後、火に掛けたらガス代の節約が。仏さんのただ使いは出来んもんな。葬式代くらいは貯めておかんと」と。わが子達には常にこの話を。「この様な尊いお布施で我が家は生活を」と。0199   「子は親の言う通りには動かん。親のする通りに動く」檀家男性が「痴呆で老人病院に入院した祖母の主治医中国人医師が「孫さんや。この病院には親を放り込んで何年も見舞いに来ん親不孝者が何人もおる。今に見とれよ。今度は自分達の番ぞ」とお会いする度に怒りを。その会話を息子が聞き「祖父母を大事にしない親の姿を見て子は育つんだからね。そりゃ、そうなるよね」と。0200   「夫婦のことは、夫婦にしかわからん」知人女性が「祖母が私に「実は4歳の時、海難事故で両親を同時に失い奉公へ。毎日涙する私にそこのドラ息子が「心配するな。俺が一生お前を守ってやる」と。好き放題に生きてきた爺様だったが、生涯支え続けた。私は一生分の幸せをその一言で貰ったんでな」と初めてこの話を。恐らく、今の私の状況を祖母は察して」と。0201   「意地の張り合いが、夫婦の間を不仲に」30年間夫婦に会話のない奥さんが縁あって四国に。巡拝中一切主人に連絡を。嫌がる奥さんに「このご縁を許して頂いて有難うございます。1週間も不自由をさせて申し訳ありません。明日戻ります」とメールをしなさいと。次の日主人から「了解」と返信が。帰宅すると主人の態度が一変。さて、何が原因だったんかいな。0202   「寿命に祝いの言葉、寿、が使われるのは」白木位牌に「行年、 百何歳」と墨書きしたは、今までに4人だけ。何歳であろうと人に「万歳」なる歳はない。只、最期に皆々が笑って送ってやれる人は、充実した人生を歩んできた証拠。72歳で他界した父の葬儀の折、父の友人僧侶が「おめでとう」と最高の労い言葉を。「寿命」に「寿」が付くは、そういう意味合いかな。0203   「責任を負いたがらんね、昨今の人達は」3年毎に転職する30代男性が親に連れられ相談に。聞いておると就職して1、2年は平社員だから居心地が良いと。が、3年目に入ると当然責任と結果の要求が。そうなると嫌気が。で、辞職。どの会社も給料が低過ぎると文句だけは。転職の度に初任給になるから当然の事。履歴書見れば根性なしも一目瞭然。はてさて。0204   「失敗は成功の基、だね」大阪伊丹は日本清酒発祥の地と。その酒が出来たきっかけが実に面白い。酒屋を解雇された者が夜中酒蔵に忍び込み、腹いせに桶の中へ灰を投げ込んだことで翌朝濁りが取れて透明に。恐らく世の中には発見されてない事が山ほど。何がきっかけとなるか誰にも分からん。今の常識は、今時点での常識。決め付けに新発見はない。0205   「腹一杯じゃ、次のご飯は入らん」結婚3年目に亀裂が生じた夫婦に「真言宗に「理趣経」なるお経が。説かれている内容を簡単に説明すると「全ての欲をまずは受け入れよ。その欲を乗り越えた時、本当の悟りが身に付く」と。人間関係も同じかな。相手を受け入れる事で修復の道も開けるかも。「天に順う者は存し、逆らう者は亡ぶ」という言葉もあるよ」と。0206   「知らぬ間に追い抜かされていたとは」10年前に交流のあった人を「この人は、こんな人」と今を確かめもせず、当時のまま評価する人がいる。ところが10年経てば人は変わる。未熟だった人が懸命の努力で一角の人物に、というケースは方々で耳に。今現在プロという人も、初めは全員がど素人にて。成功者は皆「人事を尽くして天命を待つ」が基本姿勢かな。0207   「人に認めてもらえる人生とは」番組でアナウンサーが北野たけしさんに「人生の終わりを迎えた時、何を一番認めてもらいたいか」と。その質問、私だったら「何を」ではなく「誰に」かな。やはり亡き父親かな。その為には親の残した業績に泥を塗らない事が第一。家康公が秀忠公に「天下は取るは難しい。が、守り続けるはもっと難しい」と。確かに。0208   「人は生き様が、死に様に」お寺の境内地では「カナブン」がひっくり返った状態で絶命している姿を度々目に。前世、助けて貰った恩を仇で返した天罰が今ここで課せられて、と勝手に想像を。同様の人を何人も見てきた。時折「何の為に人は生を」と思う事が。人は皆、死ぬ為にこの世へ。これは真理。だからこそ如何に悔いを残さず死ねるかが大事。0209   「大人の拘りと子供の夢は別」わが子が幼少の時、毎年檀家がクリスマスケーキを。「えっ、寺が」と驚く人も。が、父も私も子供の夢まで奪う様な考え方は。本来、師走25日は誕生日ではないと。西暦350年ローマ皇帝ユリウス1世が国民をキリスト教に改心させる為、伝統の農耕神祭に「その日である」と生誕宣言した事が由来とか。まあ、拘る必要は。

平成30年9月分 金剛寺住職短文法話集

 「坊主の説法と結婚式のスピーチは短いほど有難い」と。但し、その短文法話の中には必ず含み言葉が。講演会でよく次の様な質問を。「法話によって参加者全員が抱える問題を網羅することが出来ますか」と。対し私は「法話は話し手より聞き手の受け取りの方が大事。法話は数学で言うところの『公式』に同じ。その話に自身が抱える問題を当てはめ、自らが解決の糸口を導き出していく為の道具にするもの。これは法話に限らず、人と人との関係全てにおいて言える事にて」と説明を。その様に理解して頂きますれば、この短文法話も何かのお役に。 金剛寺ホームページ  https://kongouji.amebaownd.com/ 金剛寺ツイッター   https://twitter.com/kongouji093 金剛寺フェイスブック https://www.facebook.com/天徳山-金剛寺-1543297575974719/0196   「人間老いたら男性の顔は、ほぼほぼゴリラか犬に。女性は亀になる」檀家主人が法要後の慰労会で「結婚当初は痩せていた妻が数十年を経て別物に。契約違反だ」と笑いを提供。返す刀で奥様が「誰が禿げ散らかしていいと言ったか」と反撃。そこに第三者の男性が割って入り「まあまあ。人は変化するから面白い。特に顔なんてものは、男性が老いたらほぼゴリラか犬に。女性は亀になるよ」と。0197   「責任を背負う立場の者と背負わない立場の者」大学卒業後就職先の対応に我慢が出来なくなり「学生時代のバイト先は、和気藹々で良かったのに」と愚痴を。「そうかな。当時は「学生だから」と多少失敗しても許してくれていただけじゃないのかな。社会人としてそのバイト先に就職したら、その頃の対応とは違ってくると思うがな。会社を背負う立場になるからね」と。0198   「お寺へのお布施は、国の血税と同じ。1円たりとも粗末には扱えん」月6万の年金で一人暮らしする老婆の家へ仏壇参りに。見ると太陽の光が差す窓際に水を入れたヤカンが。尋ねると「ああしとけば温もる。その後、火に掛けたらガス代の節約が。仏さんのただ使いは出来んもんな。葬式代くらいは貯めておかんと」と。わが子達には常にこの話を。「この様な尊いお布施で我が家は生活を」と。0199   「子は親の言う通りには動かん。親のする通りに動く」檀家男性が「痴呆で老人病院に入院した祖母の主治医中国人医師が「孫さんや。この病院には親を放り込んで何年も見舞いに来ん親不孝者が何人もおる。今に見とれよ。今度は自分達の番ぞ」とお会いする度に怒りを。その会話を息子が聞き「祖父母を大事にしない親の姿を見て子は育つんだからね。そりゃ、そうなるよね」と。0200   「夫婦のことは、夫婦にしかわからん」知人女性が「祖母が私に「実は4歳の時、海難事故で両親を同時に失い奉公へ。毎日涙する私にそこのドラ息子が「心配するな。俺が一生お前を守ってやる」と。好き放題に生きてきた爺様だったが、生涯支え続けた。私は一生分の幸せをその一言で貰ったんでな」と初めてこの話を。恐らく、今の私の状況を祖母は察して」と。0201   「意地の張り合いが、夫婦の間を不仲に」30年間夫婦に会話のない奥さんが縁あって四国に。巡拝中一切主人に連絡を。嫌がる奥さんに「このご縁を許して頂いて有難うございます。1週間も不自由をさせて申し訳ありません。明日戻ります」とメールをしなさいと。次の日主人から「了解」と返信が。帰宅すると主人の態度が一変。さて、何が原因だったんかいな。0202   「寿命に祝いの言葉、寿、が使われるのは」白木位牌に「行年、 百何歳」と墨書きしたは、今までに4人だけ。何歳であろうと人に「万歳」なる歳はない。只、最期に皆々が笑って送ってやれる人は、充実した人生を歩んできた証拠。72歳で他界した父の葬儀の折、父の友人僧侶が「おめでとう」と最高の労い言葉を。「寿命」に「寿」が付くは、そういう意味合いかな。0203   「責任を負いたがらんね、昨今の人達は」3年毎に転職する30代男性が親に連れられ相談に。聞いておると就職して1、2年は平社員だから居心地が良いと。が、3年目に入ると当然責任と結果の要求が。そうなると嫌気が。で、辞職。どの会社も給料が低過ぎると文句だけは。転職の度に初任給になるから当然の事。履歴書見れば根性なしも一目瞭然。はてさて。0204   「失敗は成功の基、だね」大阪伊丹は日本清酒発祥の地と。その酒が出来たきっかけが実に面白い。酒屋を解雇された者が夜中酒蔵に忍び込み、腹いせに桶の中へ灰を投げ込んだことで翌朝濁りが取れて透明に。恐らく世の中には発見されてない事が山ほど。何がきっかけとなるか誰にも分からん。今の常識は、今時点での常識。決め付けに新発見はない。0205   「腹一杯じゃ、次のご飯は入らん」結婚3年目に亀裂が生じた夫婦に「真言宗に「理趣経」なるお経が。説かれている内容を簡単に説明すると「全ての欲をまずは受け入れよ。その欲を乗り越えた時、本当の悟りが身に付く」と。人間関係も同じかな。相手を受け入れる事で修復の道も開けるかも。「天に順う者は存し、逆らう者は亡ぶ」という言葉もあるよ」と。0206   「知らぬ間に追い抜かされていたとは」10年前に交流のあった人を「この人は、こんな人」と今を確かめもせず、当時のまま評価する人がいる。ところが10年経てば人は変わる。未熟だった人が懸命の努力で一角の人物に、というケースは方々で耳に。今現在プロという人も、初めは全員がど素人にて。成功者は皆「人事を尽くして天命を待つ」が基本姿勢かな。0207   「人に認めてもらえる人生とは」番組でアナウンサーが北野たけしさんに「人生の終わりを迎えた時、何を一番認めてもらいたいか」と。その質問、私だったら「何を」ではなく「誰に」かな。やはり亡き父親かな。その為には親の残した業績に泥を塗らない事が第一。家康公が秀忠公に「天下は取るは難しい。が、守り続けるはもっと難しい」と。確かに。0208   「人は生き様が、死に様に」お寺の境内地では「カナブン」がひっくり返った状態で絶命している姿を度々目に。前世、助けて貰った恩を仇で返した天罰が今ここで課せられて、と勝手に想像を。同様の人を何人も見てきた。時折「何の為に人は生を」と思う事が。人は皆、死ぬ為にこの世へ。これは真理。だからこそ如何に悔いを残さず死ねるかが大事。0209   「大人の拘りと子供の夢は別」わが子が幼少の時、毎年檀家がクリスマスケーキを。「えっ、寺が」と驚く人も。が、父も私も子供の夢まで奪う様な考え方は。本来、師走25日は誕生日ではないと。西暦350年ローマ皇帝ユリウス1世が国民をキリスト教に改心させる為、伝統の農耕神祭に「その日である」と生誕宣言した事が由来とか。まあ、拘る必要は。

平成30年8月分 金剛寺住職短文法話集

 「坊主の説法と結婚式のスピーチは短いほど有難い」と。但し、その短文法話の中には必ず含み言葉が。講演会でよく次の様な質問を。「法話によって参加者全員が抱える問題を網羅することが出来ますか」と。対し私は「法話は話し手より聞き手の受け取りの方が大事。法話は数学で言うところの『公式』に同じ。その話に自身が抱える問題を当てはめ、自らが解決の糸口を導き出していく為の道具にするもの。これは法話に限らず、人と人との関係全てにおいて言える事にて」と説明を。その様に理解して頂きますれば、この短文法話も何かのお役に。金剛寺ホームページ  https://kongouji.amebaownd.com/金剛寺ツイッター   https://twitter.com/kongouji093金剛寺フェイスブック https://www.facebook.com/天徳山-金剛寺-1543297575974719/0183   「今日を懸命に生きず、明日があるさ、などはない」明日があるさ、という言葉は、前向きに生きている人にこそ相応しいと思える。今日をいい加減に生きている人が発しても説得力はない。親が苦労して財を成し、子が好き放題に浪費し、孫がその煽りを受ける。所謂、「長者三代続かず」はいつの時代にも存在。「子孫の為に財を残さず」の西郷隆盛公の言葉もまた、真理にて。0184   「人間は切磋琢磨して向上を」学校保護者講演で「人間関係は、片一方に力が偏れば偏るほど総合力は低下する。掛け算で表せば一目瞭然。5分と5分の力がぶつかれば25力に。6分4分では24力、8分2分では16力、と。例に出せば、ワンマン社長に亭主関白。過保護、過干渉の親、など。相手のやる気を削げば、如何なる結果を産むかを今一度」と。0185   「人間、最期の最後は目に見えぬものに」常日頃「わしは誰の力も借りず一人でここまで登り詰めた」と傍若無人を貫いてきた方が癌に侵され大手術を。前日電話で「住職。親父とお袋に頼んどってくれ」と。勿論、亡き親が力を貸してくれるとは本気で思われてはいない。が、最後の最後はやはり、甘えられる相手は両親だけなんだろうな。親という存在は有難いね。0186   「何でもかんでも親がしゃしゃり出てきて。子が自立するはずが」知人の会社役員が「大卒男性が入社1ヶ月後に父親同伴で退社願いに。『石の上にも三年、それ位の時間を掛けんと座り場所は確保出来ん。何処に行っても同じだぞ』と説得を試みたが。その3年後、今度は父親だけでその子の再度の入社願いに。根本的な姿勢に全く成長が見られん、と却下した」と落胆を。こんな話が多過ぎる。0187   「捨てられるには、捨てられる理由あり」夫婦の意識調査では常に、離婚を考えた事も、来世は違う相手との結婚を望むも、同じお墓はご免、なる思いも全て、主人の割合は低く、奥さんの割合は高い。長年の結婚生活で主人は何をやらかしてきたんだろうね。私は2人並べて書く「夫婦位牌」を必ず薦めるんだが、断るのは決まって奥様。まだ間に合うご主人は急げ。0188   「自己管理を出来ん者が何を言っても」釈尊と同年代に論語で有名な孔子が。時の権力者の「天下を取るには」の質問に答えて「修身、斉家、治国、平天下」の言葉を。「自分の修養も出来ん者に、家庭もまとめる事が出来ん者に、国も治める事が出来ん者に、天下など取れるかい」と。確かに。亡き父も寺内僧侶達や私に同じ事を。「常に自己管理能力を鍛えよ」と。0189   「人を追い込んで何が楽しい。人を泣かせて何が嬉しい」自閉症、多動症の子供が多くなってきた背景には一つの要因として、胎教時の母親の不安やストレスが影響との見解が。亭主関白が当たり前の時代には、怒りを抑え、耐える人に多い膵炎(膵癌)は女性特有の病気であったとか。勿論、要因はそれだけでは。昨今は立場逆転夫婦も多いが、心を追い込む事だけは、避けた方が。0190   「あなたもいずれは死人の仲間に」たまに「家を建てたい。この土地に死人は出とるか」と相談に来る方が。「知りまへんがな。何万年も昔から、人は生き死にを繰り返してきとる。人が死んでない土地なんかあるもんか。龍馬さんが斬殺された四条河原町は今えろう栄えとりまっせ。京都人は過去の人達の死を忌み嫌わず、感謝して住んどるからじゃないの」と。0191   「その人が本当に大事なら、心に鬼一匹を」甘物が大好物の父に食べてもらおうと檀家が腕を振るって。彼岸参りなどは1日20家、つまり牡丹餅を20個、全て食べよる。当然体調に支障が。檀家さんに「接待はお茶だけに」と。が、「折角住職に」と不機嫌に。「早死にさせたいですか。本当の愛情とは何ですかね」と。「何だ、あの副住職は」と、当時は嫌われたもんです。0191(番号打ち間違い)   「験を担ぐのも程々に」出陣前「風林火山」の旗に鳩が。すると家臣が「この戦、味方大勝利」と雄叫びを。対して武田晴信(信玄は僧名)公は、弓矢で鳩を射殺し「この度は鳩であったが、烏だったら負け戦か」と。その信玄公は出陣前には諏訪大社へ。無神論者の信長公も出陣前には、熱田神宮に戦勝祈願を。信仰の捉え方が全く違うんだろうね。0192   「終末医療は本人の意思を尊重が大事、かな」檀家男性が「今でも心の片隅には「痛み止めを」と懇願全身癌の父に「これ以上打ったら心臓に負担が」と言い聞かせながらも「余命僅かの人に今ここで、我慢をさせる理由がどこにあるんだ」と問答を繰り返した葛藤の日々が。奇跡を望む子供の心が、親の切望する痛み緩和の邪魔を。看病する者、される者、難しい問題」と。0193   「机上の空論ばかりを述べる者」高校講演で「諺に、真実は小説よりも奇なり、と。が、小説も想像だけでは書けん。経験なければ頭には浮かばん。絵空事では読み手の心は打てん。老いた親の世話、子育て、病人看病なども同じ。未経験者に限って理想的な机上論を。理想と現実の違いは、経験者のみぞ知る。その道で本物になりたければ多くの経験を」と。0194   「命あるものの最期は必ず死が」葬式を受けたは700回越え。人の最期に触れた数はそれ以上にて。余命宣告後の様子は大きく分けて3つに。「死にたくない」と泣き喚く人。諦めて殻に閉じ籠る人。そしてこの姿が大半の「世話になったな」と悠然と構える人、最期の姿が子孫に与える影響は大きい。それまでの生き様が後悔の姿、充実の姿、として形に。0195   「わが足元の確認の為に信仰が」信仰否定者が「マルクスや毛沢東が「宗教、信仰は麻薬である」と定義した理由は」と。「麻薬は使用者によっては、薬にも毒にもなる。それを危惧されたのかも。人はわが身に降り掛かる現実から目を背けては駄目。自分がしてきた事の結果が今ここに突き付けられているだけ。ここを否定すれば全てが間違った方向に」と。

平成30年7月 金剛寺住職短文法話集

 「坊主の説法と結婚式のスピーチは短いほど有難い」と。但し、その短文法話の中には必ず含み言葉が。講演会でよく次の様な質問を。「法話によって参加者全員が抱える問題を網羅することが出来ますか」と。対し私は「法話は話し手より聞き手の受け取りの方が大事。法話は数学で言うところの『公式』に同じ。その話に自身が抱える問題を当てはめ、自らが解決の糸口を導き出していく為の道具にするもの。これは法話に限らず、人と人との関係全てにおいて言える事にて」と説明を。その様に理解して頂きますれば、この短文法話も何かのお役に。金剛寺ホームページ  https://kongouji.amebaownd.com/金剛寺ツイッター   https://twitter.com/kongouji093金剛寺フェイスブック https://www.facebook.com/天徳山-金剛寺-1543297575974719/0169   「誰が結婚を人生の墓場にしたんかいな」独身の檀家娘が「愛称占いって大事ですか」と。「相性最高で結婚し、離婚した者。最悪で結婚し、円満を築いた者。家族、親族が大いに祝福、結婚したが離婚した者。関係者が皆猛反対、を押し切って結婚、良い意味での期待外れで夫婦関係を充実させている者も」と。「なるほどね。相性は夫婦で築きあげるものか」「だな」と。0170   「親の主観を抑えて子育てを」15歳檀家娘が「親には内緒で。言わないで」とお寺へ。「親は口を開けば、最近の若い者は、と。これって順送りでしょ。叩けば誰でも誇りは。自分の事は棚に上げんと子育ては。わかるよ。が、時には誰かが引き摺り降ろしてくれんと。勝手に自分の夢や理想を子供に押し付けて。私の人生なのに。もう、うんざり。以上」と。0171   「親の世話をする人は、限られた人だけ」石川啄木の短歌に「たはむれに母を背負ひて、そのあまり軽きに泣きて三歩あゆまず」が。後に身内が「啄木はそんな親思いの子供ではなかった」と暴露を。これは第三者が知る必要のなかった家庭事情かな。が、親が死んだ後で、何かと美化する子供って結構に多い。その殆どが自分を正当化しないと立場がない人間だが。0172   「人間は十人十色。それぞれが時代に応じてこの国を」戦国三武将を表した言葉に、信長公が「鳴かぬなら、殺してしまえホトトギス」と。秀吉公は「鳴かしてみよう」と。家康公は「鳴くまで待とう」と。対し、松下幸之助さんが放った「それもまたよし」は、今の日本に欠けている心かな。ついでにさんまさんは「鳴かぬなら、俺がしゃべるぞ」と。皆、それぞれに強い信念が。0173   「親の人生と子供の人生は別物。押し付けはあかん」母親が「私は私なりに今日まで一生懸命子育てを」と寺へ相談に。「その懸命さの方向が間違っていたのでは」「では、どうすれば」「良かれと信じてやってきた事でこの結果を招いたんなら、その真逆を試してみたらどうですかな、不本意でしょうが」と。結果は好転。親の主観の押し付けは、子供にとっては負担でしかない。0174   「子供を育てる環境作りも、親の役目かな」学校保護者会で「中国思想家「孟子」母親の「孟母三遷(もうぼさんせん)」の話は有名。孟子は、お墓の近くの家では葬式ごっこばかりを。市場の近くに引越すと、今度は商人の真似事。最期は学校の近くへ。すると学生に習い礼儀作法を取得したと。この話の教訓は、子供の成長には環境が大いに影響を及ぼす、という事かな。0175   「縁起も担ぎ方(受け取り方)を変えれば、別物に・・・」昔の話。住職に「何か縁起の良い言葉を」と檀家が。そこで故事を引用し「祖父母死、父母死、子死、孫死」と。不機嫌な檀家に「この順番が狂う程辛い事はないよ」と。今一つに「家の外、ぐるりと囲んだ貧乏神」と。さらに不機嫌な檀家に「福の神外へ出られず」と下の句を添えた。「幸、不幸は物の受け取り方次第だよ」と。0176   「大手社長が、親も先祖も大事にせん人間が、人生成功させる事など、と」父3回忌法要の時息子が「爺ちゃんが手術台で内臓を放り出された状態を見てどう思った」と。当時の事が走馬灯の様に脳裏を。「そうだな。癌は大腸、小腸、膀胱、腹膜、肝臓、肺にまで転移。檀家婆様が『私達が住職を使い殺した』と。その『私達』の中には当然父さんも」と。年忌は故人から受けた恩を忘れぬ為にする法要。0177   「二兎を追う者は、一兎をも。が、追わない者は、何も得られん」檀家青年が「いつも右か左か迷う事が多い」と。「基本、迷ってる時は、どちらでもいいから迷ってる事が多い。寿司が食べたかったら、迷わず寿司屋に行くべ。老齢の住職が「二つの経典を勉強する時間はわしには残ってない」と後方に放り投げて、遠くに飛んだ方を勉強したげな。迷いを断ち切る方法としては有りかも」と。0178   「知識は学問から、その知識を活かす知恵は経験から」釈尊の主治医が若い頃に名医の門を。弟子入り条件として提示したは「10キロ四方の土地を定め、薬にならん草花を探して持って来い」と。が、探せど探せど、これは根が、茎が、葉が、花が、と全て何かしらの薬に。数年後、落胆して戻ると名医が「お前に医者の免状を与える」と。これぞまさしく、プロの育成方法かな。0179   「人がそう動くには、そう動くだけの理由がある」700人以上も臨終の手伝いをさせてもらうと様々な人間模様に遭遇。特記すべき点は、親は子に恨みを持たれる様な生き方だけは絶対に避ける事。もう憎む相手はこの世にいないのに、死ぬまで子が親を恨み続ける。昨今の病院内死亡の親の遺体を「いらん」と引取り拒否するも。子に罪を作らせる様な事をさせたらあかん。0180   「亡くなっても生きている時と同じ様に」生前、父が法要で突如心臓疾患に。途中で私と導師を入れ代わり無事法要は終了。看病に当たったわが妻に「怒るなよ、法要前に牡丹餅を10個食べたのが悪かった」と。「何度同じ事を」と激怒されていたが、娘のない父にはそれが心地良い様で。現在、女房殿は父への仏壇お供えは必ず1個、「あっちで心臓悪くせんように」と。0181   「真実は小説よりも奇なり。檀家さん方の生きざまは一読の価値あり」90歳を越えた元女医さんが手紙で「住職さんの法話本、枕元に置いておき、起床と同時に手に取って適当に開き、その項に書いてある話を「今日1日気をつける事」として使わせてもらっています。「1日の計は朝にあり」ですから。人に余りの人生なんてありません。私は100歳まで生きるつもり。その為の道しるべに」と。0182   「人は、観察すればする程、興味深いもの」息子友人が「叔父さん。服装や髪型は飽きたら変えれば。が、刺青は。彼氏、彼女の名を体に。別れたらどうすんの。結婚も飽きるとわかってて、何故するの」と。「何や、結婚否定はそれかい。飽きんけどな。人間は年々変化を。気付けば女性は体が倍に、男性は禿散らかして。晩年女性の顔は亀に、男性は犬か猿に、だよ」と。

平成30年6月分 金剛寺住職短文法話集

 「坊主の説法と結婚式のスピーチは短いほど有難い」と。但し、その短文法話の中には必ず含み言葉が。講演会でよく次の様な質問を。「法話によって参加者全員が抱える問題を網羅することが出来ますか」と。対し私は「法話は話し手より聞き手の受け取りの方が大事。法話は数学で言うところの『公式』に同じ。その話に自身が抱える問題を当てはめ、自らが解決の糸口を導き出していく為の道具にするもの。これは法話に限らず、人と人との関係全てにおいて言える事にて」と説明を。その様に理解して頂きますれば、この短文法話も何かのお役に。  金剛寺ホームページ  https://kongouji.amebaownd.com/ 金剛寺ツイッター   https://twitter.com/kongouji093 金剛寺フェイスブック https://www.facebook.com/天徳山-金剛寺-1543297575974719/0155   「過ぎたらあかん、如何なることも」お寺でも女性陣の会話の中心は常にダイエット。「水や空気でも肥えるんだよね」の奥様方の言葉に「やっぱ食いよる。心と違うて体は正直や。ちょっと待て、その一口が豚もと、ばい」と小声で主人が。大体ふくよかな奥様の横には痩せ細った主人が。蜘蛛やカマキリも交尾中に雄を食べて栄養とし、子育てを。生物の生業だね。 0156   「嫁姑問題は、古来から、永遠のテーマにて」娘の結婚式で泣き続けたご主人を「まったく女々しいんだから」と私の前で奥さんがボロカスに。あまりに気の毒に思ったので「まあ、でも、父ちゃんは結婚式まではメソメソしても、一旦手渡したら後はスパッ、とね。が母ちゃんときたら嫁に息子を渡した後も、何十年と息子夫婦に介入し嫁に小言を、ね」と。睨まれた。0157   「この世には人間の物は何一つも。この身でさえも」室町時代禅僧一休宗純は「拝借申す四大五蘊(体)、お返し申す今月今日」と。死ぬので借りていた体を、と。他に使わせてもらっている物は何かな。昨今、災害等で思い知らされる事が数多に。水も火も1週間なければ人は生きられない。空気(酸素)も太陽の恵みも。当たり前と使っている物は全て借り物。なれば、大切に。0158   「産んで育ててもらった恩を忘れ、親の世話をせず、財産目当て」檀家息子が「お墓の花が枯れとったぞ、と鬼の首でも取ったかの様に叔父が」と怒りを。「夏場は数日経てば「花は枯れる」を知る人はそんな文句は言わん。常日頃、お墓に足を運んでないを自ら露見してるに同じ。子供が何人おろうと親の世話をするは一人。その他は近寄りもせず、無責任に言いたか放題。ほっとけ」と息子に。0159   「まあ、昨今流行りのお墓を捨てるよりはマシだけどね」北九州を終の住処とした男性が相談に。「こちらの納骨堂契約を」と。「今は」「山口の菩提寺納骨堂に」「何故そこを」「遠くなるので」と。「私は年に数回、関東まで布教に。が、1度も遠いと思った事は。君は距離ではなく、心が遠のいたんじゃないかい。長年お世話になった菩提寺を、そう簡単に離檀はあかんばい」と却下。0160   「あの人本当に信仰者かい、と疑問を持たれたら、アウト」当山僧侶研修で「昨今、信仰人口の減少が。特に若い人達の。先輩信仰者の影響が大とするならば、困った時だけの神頼み。お経を唱える同じ口で、人の悪口や嘘八百を。手を合わせ、数珠を持つ同じ手で、人を傷付け。仏を見る同じ目で人の粗探し。説法を聞く同じ耳で人の噂話を鵜呑みに。先ず、携わる者から襟元を」と。0161   「人間に怠け者、勤勉者がいるからには」人類の歴史は「争い、奪い合い、殺し合い」の歴史。そうした経験を積み重ね、人間も少しは利口に。原爆投下が以来ないのもその一つ。が、人に欲がある以上、争い事がなくなる事は。弱肉強食が世の常である以上、格差社会がなくなる事も。過去の奴隷制度の教訓から、理不尽な格差は。理想と現実を常に頭において行動を。0162   「大人の自分勝手により、犠牲は常に子供達」檀家の男性が父親3回忌に「親が離婚するだろう、とは5歳くらいから薄々は。親夫婦の間に会話は全くなく、家族揃っての食事など殆ど記憶が。当時日々明るく振舞ってはいたが、家内が「パパの子供時代、笑ってる写真が1枚もないよ」と。11歳の時に終止符が。弟と妹には「大人の世界に口出すな」と。今に思えば」と。0163   「何処からか来たんなら、何処かへと帰るよ」無信心の檀家爺様が心筋梗塞で倒れ、生死の境を。意識が回復したので見舞いに。「住職。ウッと胸を押さえた瞬間に意識が。目覚めたのは18日後だが、一瞬の感覚だ。想像してみ。漆黒の闇の中、あるは意識だけ。匂いも音もない。途方に暮れ一歩も前に。不安だけが身に。死んですぐの枕経、聞こえたら、有難いかもな」と。0164   「人は自分だけは死なん、と思っとる」檀家独身兄弟あり。その兄がいつもの様に仕事で現場へ。脚立より顔面から落ちて血が止まらず出血死、41歳。その3年後、今度は弟が。夕刻コンビニへ行く途中、心筋梗塞で突然死、41歳。その日の朝、自分がその日に死ぬ事になろうとは、恐らく夢にも。明日の命を約束されている人間は誰1人も。限りある時間を大切に。。0165   「口煩いお年寄りは、お寺の宝にて」檀家爺様が「若(私)、何千坪の田畑に納屋付きの大きな家屋。裸一貫からここまで。並大抵じゃない。それが全て自分の物に。息子夫婦はそれが何もわかっとらん。少しぐらい辛抱せにゃ。若も同じだ。神輿も担いでくれる者がおるから上に乗ることが。担がれる人間が軽かったら、担ぎ甲斐がないぞ。先代の生き様に習え」と。0166   「人間以外の生物から学ぶもの」先日、お寺に来た親子犬を見て驚かされた。足腰の弱っている老母犬のお尻を息子犬が一段一段頭で押し上げながら石段を。それも時折、母親犬の顔を覗き込みながら。こんな状況を初めて目の当たりに。因みにクジラはわが子を天敵から守る為に夫婦の間に挟んで泳ぐとか。親への、子への愛情。どうです。見習うべき姿かな。0167   「子は親の所有物ではない」保護者会講演で「優等、劣等の分野は勉強だけでは。スポーツや遊びでも優劣の差は。阿弥陀経に「白色白光、青色青光、」なる教えが。「白いものを無理矢理青く光らせる必要はない。その色なりに磨き上げよ」と。人間は自分の好むものが表に現れる。趣味も服装もその一つ。親は子の特性を見極め、それを磨くが仕事」と。0168   「物作りには、ひと手間は大事」保護者会講演で「人を育てるは手間暇が掛かる。それを親が面倒臭がらずにやるかどうかが鍵。教師も社長も師匠も。母親の手料理もひと手間の一つ。「男性を掴むには胃袋を掴め」という言葉が。これはわが子においても同様。手間を掛けた料理を食べてきた子供の感受性は非常に豊かなものに。五感の発育に多大な影響が。

平成30年5月分 金剛寺住職短文法話集

 「坊主の説法と結婚式のスピーチは短いほど有難い」と。但し、その短文法話の中には必ず含み言葉が。講演会でよく次の様な質問を。「法話によって参加者全員が抱える問題を網羅することが出来ますか」と。対し私は「法話は話し手より聞き手の受け取りの方が大事。法話は数学で言うところの『公式』に同じ。その話に自身が抱える問題を当てはめ、自らが解決の糸口を導き出していく為の道具にするもの。これは法話に限らず、人と人との関係全てにおいて言える事にて」と説明を。その様に理解して頂きますれば、この短文法話も何かのお役に。    金剛寺ホームページ  https://kongouji.amebaownd.com/    金剛寺ツイッター   https://twitter.com/kongouji093    金剛寺フェイスブック https://www.facebook.com/天徳山-金剛寺-1543297575974719/0141   「子供は親の言う通りには動かん。親のする通りに動く」学校保護者会講演で「昨今は瀬戸物急須に水を入れ、直接コンロで沸かそうとする、また、ハンバーグがミンチから作られるを知らん、なる高校生が急増とか。人間は、知識は学問から、その知識を活かす知恵は経験からしか得られん。学校教育に不平不満や文句を言う前に、親は家庭教育を今一度見直す必要があるかと」と。0142   「嫁いだ娘を守る手立ては唯一つ。親の抑止力」檀家の娘が「昔から、娘は父親に似た方が幸せ、と。これって何故」と。「諸説色々。が、特に娘の結婚に関わりが深いかもな。夫婦喧嘩になった時、嫁の顔に父親の面影が見えたら婿は。所謂、抑止力だな。が、その為には恐い厳格な父親を嘘でも演じておかねば。娘の結婚相手に「この父親は怒らせたら恐ろしい」とね」とね。0143   「知らない事に口を出し、明後日の方向の文句や講釈を」中学校教諭陣に体罰の肯定否定を問うと「理不尽なものでなければ必要。叩かれた本人と親は身に覚えがあるから文句は言わない。騒ぐのはその場の状況だけで判断した生徒と、その話を鵜呑みにする親だけ。それでも学校内は関係者だけだから、まだ何とかなる。問題はマスコミと言葉尻の情報だけで騒ぎ立てる野次馬達」と。0144   「満年齢よりも数え年の方が、正しい数え方かも」数え年とは、母親の腹に宿った時点で「命」とみなし、出生と共に1歳と。これが正解ではないか、と。生後5ヶ月目に入った戌(犬)の日に腹帯を。長さは七五三参りに習い7尺5寸3分(約250センチ)、犬の安産に肖って。初誕生日にはぶっ倒し餅。男子は背負せ、わざと倒す。「家から離れない様に」と。親の願いだね。0145   「人の人生は、順送りにて。老いて子に従うも心地よい」近頃、私の動きをわが子の目線が追っているを感じる。段差があると即座に子供達の手が伸びてくる。完全に子供達の監視下の中にあるようだ。女房殿が「父さんは、もう10年前のキレはない、とあの子らが言ってたよ」と。口では「何やと。馬鹿にしおって」と。しかし、本心は逆にて。老いて子に従うも、そう悪くない。0146   「老いても、まだ子育てを。親は死ぬまで親にて」ある日突然に爺様が痴呆に。婆様の顔に小便かけるやら、警察が家まで送って来るやら、と。「とうとう爺様もきたか」と。が、半年後その爺様に呼び止められ「俺が本当に痴呆になったとでも思ったか。お前の親父、変わったろうが」と。「何ね、爺ちゃん、狂言やったんか」と驚愕。仕事中心だった父を見事家庭に振り向かせた。0147   「癒し系の女房殿って、有難い。お寺は住職より坊守の方が大事」お寺の奥方の呼び名を、坊守(ぼうもり)さんとか、寺庭(じてい)さんとか。お寺の庭の如く、見ているだけで心癒される雰囲気を持つ存在であれ、という願いから。私も伴侶選びはそれを基本に女房殿を。今一つは、木魚を親の仇ごとしばき倒しながら拝まんこと。如何に住職とはいえ、家の中まで仕事の延長は、ご勘弁。0148   「病院では患者の治療が最優先では。本末転倒だね」檀家老女が「住職さん。治療中に主治医と看護師長が別の患者のことで口論に。処方された湿布が肌に合わなかったらしく、多忙の医師に気を遣い自分の判断で別の物を。が、それも合わず、医師に指示を願うと『君が最後まで治療したらどうだ』と。何、医師が気分を害したら臨床を拒否。患者の治療が最優先じゃないの」と。0149   「努力した人は、努力してない人と同じ結果だったとしても、後悔は少ない」子供が授からない夫婦に「檀家で「夫に子種が無い」と診断された2組の夫婦が。内1組は「その土地を縁に人は命を」から3年もの間、氏神へ日参。もう1組は「先祖の助けを」とお寺へ10年間日参。結果2組共に子宝を。仮に授からなかったとしても「何であの時、努力を」等の後悔の念は恐らく残らなかったろうね」と。0150   「人間関係希薄な世の中に、だね。どこを向いても」銀行のATMで若者が処理後に通帳を凝視したままその場に数分。後ろに並んでいた爺様が「んっ」という顔で「あんた、もう終わったのか」と。対しチラ見した後、無視して立ち去ろうとする若者にいきなりMaxで「返事せんか、このボケ」と怒号を。返事しない若者、すぐキレる年寄り。現代社会の縮図を目の前で遭遇。0151   「伝統を継承していくは大変な事」高野山は本山金剛峯寺、各寺院の屋根はその殆どが瓦ではなく桧皮葺き(ヒノキの皮作り)。1度葺(ふ)いたら50年は持つと言われているが、必ず20年に1度はやり変えるとの事。ご察しの通りです。50年では継承者の育成が出来ないから。技術を絶やさず後世に残していくは、大変な苦労が。国を支える柱は、人にて。0152   「病院や学校に文句を言う前に、世話になっとるが先やろ」精神科が主流の病院へ講演に。疲れ切った顔のドクターや看護師さんに「ちょっと先生方、もうちょっと覇気ある顔をされては如何」と笑いを誘ったが、クスッ、ともせず冷めた顔で「毎日毎日うつ病患者や痴呆老人、アル中患者の相手をしてごらん。こんな顔にもなるよ」と返された。人心相手の仕事はどの分野も大変だわ。0153   「つまずいた石ころは自分で置いたもの」匿名の手紙が届き「俺がこうなったはあいつのせい、こいつのせい。学校のせい、会社のせいと、責任を転嫁し続けてきたが、現在その『せい』の対象は誰も周りに残っておらず、足を止めた自分だけがこの場に置き去りに。『人間死ぬまで生きとかなあかん。さあ、どう生きる』の住職の言葉に『まだ間に合う』と奮起を」と。0154   「読む人が読めば、死ぬことも止めてくれる」その日、自社ビルから飛び降りる決意で出勤。残りの仕事を片付けている時、偶々ネットで私の「会社内で無能扱い、常に窓際。が、家に帰れば『この幸せは、お父さんのおかげよ』と認めてくれる妻や子供達が」の法話と遭遇し自殺を思い止まった、と涙声でお礼を。大事な存在をも忘れさせるまでに、人は人を追い込むか。

平成30年4月分 金剛寺住職短文法話集

 「坊主の説法と結婚式のスピーチは短いほど有難い」と。但し、その短文法話の中には必ず含み言葉が。講演会でよく次の様な質問を。「法話によって参加者全員が抱える問題を網羅することが出来ますか」と。対し私は「法話は話し手より聞き手の受け取りの方が大事。法話は数学で言うところの『公式』に同じ。その話に自身が抱える問題を当てはめ、自らが解決の糸口を導き出していく為の道具にするもの。これは法話に限らず、人と人との関係全てにおいて言える事にて」と説明を。その様に理解して頂きますれば、この短文法話も何かのお役に。    金剛寺ホームページ  https://kongouji.amebaownd.com/    金剛寺ツイッター   https://twitter.com/kongouji093    金剛寺フェイスブック https://www.facebook.com/天徳山-金剛寺-1543297575974719/0127   「壁に耳あり、障子に目あり、防犯カメラの先にも」銀行に来る度に駐車場警備員さんに「ご苦労様」と声を掛け、ちょっとしたお菓子や飲み物等を。この社長さんが資金繰りに困り、銀行に融資願いを。融資の決定はすぐに成されたと。何故か。この警備員さんとのやり取りを度々支店長がカメラ越しに眺めており、その人柄の良さを常々感心されていたとの事。これぞ当に陰徳。0128   「何も言わなくても通じる関係。新たにこの関係を作るはしんどい」日本には「女房と畳は新しい方が良い」という諺が。新しい物は清々しくて良いという意味なんだが、言葉尻だけ取れば女性陣から「喧嘩売っとるんかい」と。相反してフランスでは「女とワインは古い方が良い」と。経験値と教養を重視、かな。私はフランス側に1票だね。何にしても長年慣れ親しんできた物の方が落ち着ける。0129   「お腹に宿った時点で、もう命ですばい」昭和20年からの40年間で堕ろされた赤子は、約6000万人と。確かに人は皆事情の塊。が、自分は産んでもらい喜怒哀楽の有意義な人生を与えてもらっておきながら我が子は闇から闇へ。これも寿命と言えばそれまでだが。もし、この子達が生まれていたら現在の少子化問題は如何に。人間はやった事だけが今の答えにて。0130   「天下りの歪みは、あちらこちらに。そこを叩かにゃ、根本的な解決には」数年前、基礎杭打手抜き工事問題が世間を騒がしたが、この件につき知人の下請け、孫請け社長が「大手に500万円の見積りを出したら『半額250万円の8掛け、200万円でやれ』と強制。了承せんと次が貰えん。背に腹は。同じ立場だったら」と同情を。中間マージンを抑制せんと根本的な問題解決にはならんと思うが。0131   「人が動けば、必ず白波が立つ。隠しきれる事など何一つない」大地の下には人に必要な資源(食)が大量に、所謂宝の山。宝は昔「蔵」に保管。そこで「地」に「蔵」と書いて「地蔵」なる信仰が。この地蔵の化身が閻魔大王。大地が地蔵なら私達は全て見られとる、ということ。だから閻魔に嘘は通じんと。「その大地にゴミや唾を吐き捨てるんかい」と子供達に。この話は非常に効果あり。0132   「欲は全てが悪いじゃない。工夫如何では生きる原動力に」人は「寝ても寝ても、まだ寝足らん。食べても食べても、まだ食べ足らん。手に入れても入れても、まだ欲しい」と。人間ほど欲深い生き物はいない。この欲が一生涯なくなる事はない。が、上手に付き合えば、生きる原動力になるは間違いない。諺に「鹿を追う者は、山を見ず」が。我を忘れて欲を追いかけ、道に迷わぬように。0133   「安物買いで失うはお金ばかりでない。物を大事にする心も」お寺に奉納される仏像は、施主の思い入れから既製品はない。ノミ入れから作り始める。既製品と言えば、檀家の仕立て屋さんが「最近のお客は、安い背広を買って来ては部分仕立て直しの依頼ばかり。糸を解くと『えっ』という様な縫い方が。当に、安物買いの銭失い。その場さえ繕えておれば、そんな時代だね、何処も」と。0134   「土俵に上らんと相撲は取れん。どんな手を使ってでも土俵に上れ」おぎやはぎの矢作さんは英語が話せる、と嘘をつき外資系の会社に採用。寺尾聰さんは馬に乗れる、と黒澤明監督に嘘をつき採用。「へぇ、嘘も通じるばい」と。いやいや社長も監督も海千山千の方々にて、その目は節穴じゃなか。「この男なら必ず仕上げてくる」と見抜かれての事だと。初めから諦める人間では到底使い物には。0135   「一概には言えんが、確かに大人より子供の方が環境に順応するかな」学校保護者会で「三つ子の魂百まで、が意味する様に、幼少教育は人格形成に多大な影響を。が、専門家は「本当の人格は16歳から20歳の間に出来上がる。15歳までを基盤に自己完成の確立へと自らが歩む。自己が完成すると少々困るは、気付かず利己主義的な考え方に」と。子育てするに何か参考になりましたら」と。0136   「知識は学問から、その知識を活かす知恵は、経験から得よ」昨今は探知機で水脈を探し出し井戸を掘っているが、それでもなかなかに探し当てるは難しい。以前「水脈に当たらん」と嘆く社長に「私の爺様の知恵袋だよ。日中晴天のその夜、掘りたい位置を何箇所か決め、漆塗りの重箱を逆さにして置く。明朝、その重箱の内側に水滴が付いていたら、その下に水脈が」と。見事に的中した。0137   「人の思惑が世の中の流れ。人間界は本音と建前の世界にて」大人は子供に「お金の貸し借りをしてはならん」と言いながら、銀行でお金を借りて家を建てている。「賄賂はいかん」と言いながら、中元、歳暮のやり取りは日本の慣習。「物を盗んではいかん」と言いながら、経済はお金の奪い合いにて。さあ、この矛盾、身を正して子供に説明を。世の中は綺麗事で済まん事も包み隠さずに。0138   「ハンバーグがミンチから作られておるを知らん高校生数多に」檀家の息子が「高校で餅つき大会があった。蒸し上がった餅米をいきなり臼に移し先生がつき始めた。当然米は散らばり、餅にはならん。口を出したらさせられるので見て見ぬ振りを。が、もうたまらん、と友人3人を寄せて杵でもち米を捏ね上げ、つける状態にして先生に手渡した」と。完成品しか知らない時代の象徴ですな。0139   「親になる為の準備をしっかりと。ただ産めばいいというものではない」新婚夫婦に「国の成り立ちを表した言葉に「信長が餅をつき、秀吉が捏ね、家康が食べた」が。家庭も代々この繰り返し。米は苗を植え、夏草と格闘し、八十八夜経たんと実らん。当然土壌も植える前に耕し、肥えさせておかねばならない。子供が授かる前に、育てられる環境をしっかり整えておく事が親になる者の役目」と。0140   「不動明王の顔は、何故にあげんかこつ恐いんか」檀家の子供が「不動明王の顔は何故恐い」と。「人の世界でも顔は怖いのに優しい人は数多に。不動明王は人の一番厄介な喜怒哀楽を癒す仏さん。一生懸命にならんと癒せん。その必死さが顔に出とるだけ。ところで君は、あんな顔になるまで懸命に何かやった事あるかい。不動明王を見る度に自分にそう問いかけてごらん」と。

平成30年4月分 金剛寺住職短文法話

 「坊主の説法と結婚式のスピーチは短いほど有難い」と。但し、その短文法話の中には必ず含み言葉が。講演会でよく次の様な質問を。「法話によって参加者全員が抱える問題を網羅することが出来ますか」と。対し私は「法話は話し手より聞き手の受け取りの方が大事。法話は数学で言うところの『公式』に同じ。その話に自身が抱える問題を当てはめ、自らが解決の糸口を導き出していく為の道具にするもの。これは法話に限らず、人と人との関係全てにおいて言える事にて」と説明を。その様に理解して頂きますれば、この短文法話も何かのお役に。    金剛寺ホームページ  https://kongouji.amebaownd.com/    金剛寺ツイッター   https://twitter.com/kongouji093    金剛寺フェイスブック https://www.facebook.com/天徳山-金剛寺-1543297575974719/0127   「壁に耳あり、障子に目あり、防犯カメラの先にも」銀行に来る度に駐車場警備員さんに「ご苦労様」と声を掛け、ちょっとしたお菓子や飲み物等を。この社長さんが資金繰りに困り、銀行に融資願いを。融資の決定はすぐに成されたと。何故か。この警備員さんとのやり取りを度々支店長がカメラ越しに眺めており、その人柄の良さを常々感心されていたとの事。これぞ当に陰徳。0128   「何も言わなくても通じる関係。新たにこの関係を作るはしんどい日本には「女房と畳は新しい方が良い」という諺が。新しい物は清々しくて良いという意味なんだが、言葉尻だけ取れば女性陣から「喧嘩売っとるんかい」と。相反してフランスでは「女とワインは古い方が良い」と。経験値と教養を重視、かな。私はフランス側に1票だね。何にしても長年慣れ親しんできた物の方が落ち着ける。0129   「お腹に宿った時点で、もう命ですばい」昭和20年からの40年間で堕ろされた赤子は、約6000万人と。確かに人は皆事情の塊。が、自分は産んでもらい喜怒哀楽の有意義な人生を与えてもらっておきながら我が子は闇から闇へ。これも寿命と言えばそれまでだが。もし、この子達が生まれていたら現在の少子化問題は如何に。人間はやった事だけが今の答えにて。0130   「天下りの歪みは、あちらこちらに。そこを叩かにゃ、根本的な解決には」数年前、基礎杭打手抜き工事問題が世間を騒がしたが、この件につき知人の下請け、孫請け社長が「大手に500万円の見積りを出したら『半額250万円の8掛け、200万円でやれ』と強制。了承せんと次が貰えん。背に腹は。同じ立場だったら」と同情を。中間マージンを抑制せんと根本的な問題解決にはならんと思うが。0131   「人が動けば、必ず白波が立つ。隠しきれる事など何一つない」大地の下には人に必要な資源(食)が大量に、所謂宝の山。宝は昔「蔵」に保管。そこで「地」に「蔵」と書いて「地蔵」なる信仰が。この地蔵の化身が閻魔大王。大地が地蔵なら私達は全て見られとる、ということ。だから閻魔に嘘は通じんと。「その大地にゴミや唾を吐き捨てるんかい」と子供達に。この話は非常に効果あり。0132   「欲は全てが悪いじゃない。工夫如何では生きる原動力に」人は「寝ても寝ても、まだ寝足らん。食べても食べても、まだ食べ足らん。手に入れても入れても、まだ欲しい」と。人間ほど欲深い生き物はいない。この欲が一生涯なくなる事はない。が、上手に付き合えば、生きる原動力になるは間違いない。諺に「鹿を追う者は、山を見ず」が。我を忘れて欲を追いかけ、道に迷わぬように。0133   「安物買いで失うはお金ばかりでない。物を大事にする心も」お寺に奉納される仏像は、施主の思い入れから既製品はない。ノミ入れから作り始める。既製品と言えば、檀家の仕立て屋さんが「最近のお客は、安い背広を買って来ては部分仕立て直しの依頼ばかり。糸を解くと『えっ』という様な縫い方が。当に、安物買いの銭失い。その場さえ繕えておれば、そんな時代だね、何処も」と。0134   「土俵に上らんと相撲は取れん。どんな手を使ってでも土俵に上れ」おぎやはぎの矢作さんは英語が話せる、と嘘をつき外資系の会社に採用。寺尾聰さんは馬に乗れる、と黒澤明監督に嘘をつき採用。「へぇ、嘘も通じるばい」と。いやいや社長も監督も海千山千の方々にて、その目は節穴じゃなか。「この男なら必ず仕上げてくる」と見抜かれての事だと。初めから諦める人間では到底使い物には。0135   「一概には言えんが、確かに大人より子供の方が環境に順応するかな」学校保護者会で「三つ子の魂百まで、が意味する様に、幼少教育は人格形成に多大な影響を。が、専門家は「本当の人格は16歳から20歳の間に出来上がる。15歳までを基盤に自己完成の確立へと自らが歩む。自己が完成すると少々困るは、気付かず利己主義的な考え方に」と。子育てするに何か参考になりましたら」と。0136   「知識は学問から、その知識を活かす知恵は、経験から得よ」昨今は探知機で水脈を探し出し井戸を掘っているが、それでもなかなかに探し当てるは難しい。以前「水脈に当たらん」と嘆く社長に「私の爺様の知恵袋だよ。日中晴天のその夜、掘りたい位置を何箇所か決め、漆塗りの重箱を逆さにして置く。明朝、その重箱の内側に水滴が付いていたら、その下に水脈が」と。見事に的中した。0137   「人の思惑が世の中の流れ。人間界は本音と建前の世界にて」大人は子供に「お金の貸し借りをしてはならん」と言いながら、銀行でお金を借りて家を建てている。「賄賂はいかん」と言いながら、中元、歳暮のやり取りは日本の慣習。「物を盗んではいかん」と言いながら、経済はお金の奪い合いにて。さあ、この矛盾、身を正して子供に説明を。世の中は綺麗事で済まん事も包み隠さずに。0138   「ハンバーグがミンチから作られておるを知らん高校生数多に」檀家の息子が「高校で餅つき大会があった。蒸し上がった餅米をいきなり臼に移し先生がつき始めた。当然米は散らばり、餅にはならん。口を出したらさせられるので見て見ぬ振りを。が、もうたまらん、と友人3人を寄せて杵でもち米を捏ね上げ、つける状態にして先生に手渡した」と。完成品しか知らない時代の象徴ですな。0139   「親になる為の準備をしっかりと。ただ産めばいいというものではない」新婚夫婦に「国の成り立ちを表した言葉に「信長が餅をつき、秀吉が捏ね、家康が食べた」が。家庭も代々この繰り返し。米は苗を植え、夏草と格闘し、八十八夜経たんと実らん。当然土壌も植える前に耕し、肥えさせておかねばならない。子供が授かる前に、育てられる環境をしっかり整えておく事が親になる者の役目」と。0140   「不動明王の顔は、何故にあげんかこつ恐いんか」檀家の子供が「不動明王の顔は何故恐い」と。「人の世界でも顔は怖いのに優しい人は数多に。不動明王は人の一番厄介な喜怒哀楽を癒す仏さん。一生懸命にならんと癒せん。その必死さが顔に出とるだけ。ところで君は、あんな顔になるまで懸命に何かやった事あるかい。不動明王を見る度に自分にそう問いかけてごらん」と。

平成30年3月分 金剛寺住職短文法話

 「坊主の説法と結婚式のスピーチは短いほど有難い」と。但し、その短文法話の中には必ず含み言葉が。講演会でよく次の様な質問を。「法話によって参加者全員が抱える問題を網羅することが出来ますか」と。対し私は「法話は話し手より聞き手の受け取りの方が大事。法話は数学で言うところの『公式』に同じ。その話に自身が抱える問題を当てはめ、自らが解決の糸口を導き出していく為の道具にするもの。これは法話に限らず、人と人との関係全てにおいて言える事にて」と説明を。その様に理解して頂きますれば、この短文法話も何かのお役に。  金剛寺ホームページ  https://kongouji.amebaownd.com/  金剛寺ツイッター   https://twitter.com/kongouji093  金剛寺フェイスブック https://www.facebook.com/天徳山-金剛寺-1543297575974719/0113  「釈尊、達磨、各宗祖。皆んな、生きて、死んだ」江戸時代の禅僧良寛さんが、晩年癌で苦しんでいた時「あなたのような高僧が何故」との信者の問いに「裏を見せ表を見せて散る紅葉」と辞世で。曹洞宗開祖道元さんも晩年皮膚癌苦を。わが父も癌で。その時「あれだけ信仰してもこんな病気に」と心無い声が。信仰したら「病気にならん、死なん」とでも。大事なのは生き様。0114  「死んだ人間は、自分で歩いて火葬場には行けん」結婚もせず、好き勝手に生きてきた兄の態度にブチ切れた妹さんがお寺へ。「兄が「俺が死んだら骨は川に捨てろ。誰にも迷惑は掛けんわい」と。冗談じゃない。誰が捨てに行くの。後味の悪い。身内が無視したとしても、警察、検死、火葬、納骨と、人は誰1人として人に迷惑を掛けずに死ねる人なんていない」と。正論だね。0115  「偉そうにしても所詮、男性は女性の腹から」違うんだよな、特別なんだよな、女房殿は。現役時は偉そうな態度をしていた主人も、定年後はかなりの確率で立場が逆転しよる。その現役の時の態度も、所謂「甘え」かな。寂しんぼちゃんだからね、男性は。人生は必ず放物線にて、帳尻が合うようになっとる。檀家の奥様方には「愚かな奴。今に見とれ」と暫し辛抱を、と。0116  「どちらが欠けても成り立たぬもの、それが夫婦にて」奥様に「俺が飯を食わせてやってんだ」と日々豪語するご主人が珍しく法要に。良い機会と法話で「先日交通事故で1か月入院した専業主婦への賠償として、1日9800円×30日を支払えと地裁が言いおった。つまり、休みなく働く奥様の月給は約30万円との判例。お互い支えあって成り立っておるが夫婦、って事かな」と。0117  「仏壇もお墓も、そこにあるから手を」一休さんが「今死んだ。どこにも行かんここにおる。尋ねはするなよ。ものは言わんぞ」と。先祖は心の中にある。では何故に墓が必要。人には対象物が不可欠。見えない物に感謝はし難い。酸素、日光、親心など。墓は心の中の親を思い出す対象物。いかに使い捨ての時代でも、大事にせにゃならん物は、大事にせにゃならん。0118   「お釈迦さんは、超現実主義にて」四国霊場本堂前には全身真っ赤な仏が。通称「撫で仏」と。その正体は、五百羅漢筆頭の賓頭盧(びんずる)尊者。不本意にも庶民の前で神通力を使い、釈尊から烈火の如く怒られ、その恥ずかしさから真っ赤な体に。釈尊は「神通力など見せたらそれに頼り、人は努力をしなくなる。天は自らを助くる者を助く」と常に指導を。0119   「厄払いは自覚を促す為、転ばぬ先の杖として為すもの」新年を迎えて節分までの間にお寺では、今年厄年の人達が続々とお祓いに。唯、皆さん、どうも勘違いされている節が。「お祓いさえしとけば1年安泰」と。いやいや、暴飲暴食すれば体には支障が。病気は口から入りますんで。自分本位に得手勝手をすれば、人間関係が崩れるは必定。厄祓いは自覚を促す、転ばぬ先の杖にて。0120   「自分の目と耳で確かめもせずに、好き嫌いの判断は不利益を産むことに」世に、合縁奇縁と言われるものが。例えば、第三者にはヤブ医者でも、私には名医というケースも数多に。大学合格直後に息子が「何のバイトを」と聞くので「世に「人には添うてみよ、馬には乗ってみよ」なる諺が。人間の幅を広げたいと思うなら、自分が不得意とする分野の職種を選べ。好き嫌いは見識を狭める事になる」と。0121   「可愛い子には旅をさせよ、なる諺は、現代には必要不可欠」檀家ご主人が「住職。毎月親から400万円の仕送りがあるお笑い芸人がいるらしい。残高が減るとお金が自動的に銀行から振り込まれてくると。漫画「俺の空」の安田財閥御曹司を思い出した。親は子供の為と。だけど「為」に「人偏」付けたら「偽り」という字に。力ある親の自己満足と揶揄されても仕方がない」と自己反省を。0122   「地獄極楽を恐れるなら、恐れんでよい生き方を」わが寺本堂には畳一畳程の地獄絵図が。檀家の子供達が「本当に閻魔大王っているの」と。「さあ、死んだ事がないからな。でも、いたらどうする。本当に閻魔がいたら。その時はもう間に合わんぞ。だから閻魔がいても堂々と会える様に、この世では正直に、人に優しく、親孝行を」と。この方便は子供達にはかなり影響大にて。0123   「知ったかぶりは、自他共にマイナス要因でしかない」亡き父(先代)は常々当山僧侶達に「知らんものは知らん、とさらけ出す勇気を持て。知ったか振りは人から新たな知識を貰えんばかりか、時と場合によっては人の人生をも狂わす事に。武者小路実篤公は「桃栗三年柿八年、達磨は九年、俺一生」と。人は一生掛けても悟りに至る事など。だからこそ謙虚であれ」と厳しく指導を。0124   「勉強が出来るから、仕事が出来るとは限らん」ある銀行では全新入社員に1週間掃除をさせるという。掃除をさせれば、その人間が機転が利くかどうか大方判断が付くと。人間判断といえば、やはり信長公。「誰かある」の声で家来が「何か」と。「もうよい。下がれ」と信長公。これを繰り返す中、森蘭丸だけが小さなゴミを拾って下がったという。使える人間の発掘だね。0125   「私なりに懸命に子育てを、と嘆く親に、なれば真逆の子育てを、と」PTA講演で「わが子の「何故」の問い掛けに、初めは丁寧に答えていた親も、毎日の事からいつしか適当対応に。子供の方は成長と共に切実な問題に変化しておるに。そんな対応をする親を子供は「頼りに出来ん」と見限り、気付けば親子の間に溝が。ある日突然反抗する子供などはいない。全て積み重ねによるものだよ」と。0126   「人は簡単に頭を下げるが、簡単に頭を持ち上げ、恩を仇で」大学時代バイト先で知り合った金貸し業の方が「家を建てる資金として銀行が金を貸す。プロが返済可能と判断したに滞る。そんな金にルーズな人間がわしらの所に。そんな奴は数ヶ月もしたら借りとることすら。借りる時には仏様、と。返済求めりゃ、鬼呼ばわり。踏み倒されりゃせんか、と心配で眠れんのはこっちじゃ」と。

平成30年2月分 金剛寺住職短文法話集

「坊主の説法と結婚式のスピーチは短いほど有難い」と。但し、その短文法話の中には必ず含み言葉が。講演会でよく次の様な質問を。「法話によって参加者全員が抱える問題を網羅することが出来ますか」と。対し私は「法話は話し手より聞き手の受け取りの方が大事。法話は数学で言うところの『公式』に同じ。その話に自身が抱える問題を当てはめ、自らが解決の糸口を導き出していく為の道具にするもの。これは法話に限らず、人と人との関係全てにおいて言える事にて」と説明を。その様に理解して頂きますれば、この短文法話も何かのお役に。       金剛寺ホームページ  https://kongouji.amebaownd.com/ 金剛寺ツイッター   https://twitter.com/kongouji093 金剛寺フェイスブック https://www.facebook.com/天徳山-金剛寺-1543297575974719/0099  「口から出る言葉で、その人間の人格が大方判断出来る」家康公に仕えた徳川四天王、鬼の作左こと本多重次公が「趣味と服装を見れば、その人間の心根がよくわかる。その最たるものが、言葉遣いである」と。確かに、心の中にないものが表に出てくることなどは絶対にない。余程考慮して言葉は選ばないと「私はこんな人間である」と、世間に向けて自らを暴露してるに同じだよ。0100  「見て見ぬ振り出来るが、7本当の親」学校保護者会講演で「カワセミは、雛が巣立つ日を見据え、故意に急流上の枝に巣を作ると。時期がきたら親鳥は餌をくわえ「食べたいなら、飛んでこい」と川向こうの枝に。どんなに雛が鳴いても与えようとはしない。遂にひもじさに耐え切れず、勇気を持って親鳥の元へ。これで巣立ちが完了。鳥にに負けておりませんか」と。0101  「人間死んだら終わりよ、じゃ、あまりに寂しいよね」散々迷惑を掛け続けた元極道の息子が母親の葬式で号泣。対し「君な。人間の世界では人は「死んだ」と。が、仏の世界では「ご浄土へ生まれ変わった」と。生まれ変わるなら名無しの権兵衛で逝かせる訳には。そこで戒名を。お母さんな、やっと楽になって浄土へ旅立とうとされとるんだ。最期ぐらいは笑って送らんかい」と。0102  「実れば実るほどに、頭を垂れる稲穂かな」知人老僧が「世の中「先生」と付くほど馬鹿おらん。政治家、教諭、医者、物書き、その中には当然の事ながら坊主も。常日頃、上から物を言うばかりで、上から物を言われることがない。時には未熟だった時代を振り返り、謙虚心の復活を。曹洞宗故宮崎禅師管長様は、100歳を越えられても雲水と一緒に座禅修行を」と。0103  「何が悲しゅうして先祖が子孫を祟るかいな」初参拝の女性が相談に。「知り合いの紹介で僧侶が来られ、家の中に仏像を祀っているから先祖が中に入れん、と玄関先で怒っとる。祟りがあるからどけろ」と。「ほう、それは大変ですね。で、外へ出たらその玄関先の怒れる先祖と遭遇する事になるが、何かされたね」「いいえ、何も」「そう、なら、この話は終わりだね」と。0104  「何よりの親孝行は、子供が幸せな人生を歩んでいる姿」商工会議所講演質疑応答で「心配を掛け続けた親に孝行したいのだが、何をすれば親が喜んでくれるのかと。品物、旅行と色々思案を。が、これといって答えが出ない」と。「人は受けた恩に対し感謝している間は。が、忘れた途端に、また同じ過ちを。親が何より望んでおるは、子が真面目に社会に貢献して生きてる姿かな」と。0105  「人の心を変えられるのは、人の心」大正生まれの祖母は自他共に厳しく、母は私が8歳の時それが原因で離婚。30年前には当時21歳の妻も「孫の嫁であろうと嫁は嫁」と容赦なく。が、献身的に半身不随だった祖母の下の世話から生活全般の支えを。最期は妻の手を取り「この家に来てくれて本当に有難う」と。人の心を変えるは人の心と、私は妻から教訓を。0106  「神通力よりも行動力」超有名信仰創始者が数多の信者の前で遠くの山を指し「引き寄せる」と念力を。1度目、2度目までは信者達も「いかに尊師でも」と。だが3度目の挑戦でも失敗を。すると不信感を抱く者が続出。そこで創始者が一言、「山がこちらへ来んのなら、私が山へ向かって歩いて行こう」と。何事も自らが一歩踏み出せ、の教訓かいな。0107  「見る、言う、聞くの親の判断は大事かな」3年前、学校保護者会講演で「申年で思い浮かぶは、やはり「見ざる、言わざる、聞かざる」かな。だが、目、口、耳に当ててある手は、自分の意志でどうとでも。時と場合によっては「見てはならん、見らねばならん。言うてはならん、言わねばならん。聞いてはならん。聞かねばならん」等の使い道が。見極めが大事」と。0108  「講釈、文句を言う前にまず動け、だね」上杉家中興の祖、鷹山公は「為せば成る。為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」と当家の救済を。その手本は関ヶ原で豊臣方に味方、領地減封の上杉家を自らは領地を返上、家臣も禄を削る事で1人もリストラせず、家臣に百姓をさせて財政の立て直しをした家老直江兼続公の政策。「先ず動け」の教訓だね。0109  「自分は産んでもらっておきながら、わが子は闇から闇に」これは夢の話にて。女性3人が寺へ来て「私達水子の姉妹です。この度ここで私達の供養をして頂けると。そのお礼に」と。「水子さんですか。30代半ばに見えますが」と返すと「生まれていたらこの様な姿に」と。その夢の翌日、見知らぬ老女が「水子の供養を」と寺へ。聞くと40年前に次々3人。皆、女の子。凄い偶然。0110  「プライドが服を着て歩いてるが人間、かな」人に注意されて腹が立つ時は、身に覚えがあるか、濡れ衣を着せられた場合、かな。身に覚えがある場合でも、自分の欠点を面と向かって言われたら、人は聞く耳を持てないもの。しかし、不特定多数への注意なら「自分にも当てはまるところがあるな」と素直に照らし合わせる事が出来るもの。法話の存在意義は、これかな。0111  「親元こそが、わが故郷。でありたいね」中学校保護者会講演で「家康公に引退を命じられた石田三成公が「琵琶湖の鮎は春になれば必ず産まれた瀬に戻るそうです」との言葉を淀君に残し大阪城を後に。駆け引きなしに愛情を注いでもらった親とも慕う秀吉公への恩に報いる為、豊臣家存続の旗揚げを。親の愛情が無二のものなら、子が親を裏切る事はないですよ」と。0112  「あなたの物は私の物。私の物は私の物」ある女性が「義父母に気を遣う生活なんて」と結婚否定を。対し「貴女の親はそれをやって、今現在貴女が安らげている家庭を築いたんだがな」と。またある女性が「子供に時間を取られる生活なんて」と。対し「親に散々時間を取らせた貴女が、時間を取られるが嫌とは、何」と。してもらった事は、して返さにゃ、ね。

平成30年1月分 金剛寺住職短文法話集

 「坊主の説法と結婚式のスピーチは短いほど有難い」と。但し、その短文法話の中には必ず含み言葉が。講演会でよく次の様な質問を。「法話によって参加者全員が抱える問題を網羅することが出来ますか」と。対し私は「法話は話し手より聞き手の受け取りの方が大事。法話は数学で言うところの『公式』に同じ。その話に自身が抱える問題を当てはめ、自らが解決の糸口を導き出していく為の道具にするもの。これは法話に限らず、人と人との関係全てにおいて言える事にて」と説明を。その様に理解して頂きますれば、この短文法話も何かのお役に。    金剛寺ホームページ  https://kongouji.amebaownd.com/    金剛寺ツイッター   https://twitter.com/kongouji093    金剛寺フェイスブック https://www.facebook.com/天徳山-金剛寺-1543297575974719/0085  「楽して益を得ようなんて、そんな世界などない」あるドクターに「人体の何%位を把握出来てますか」と。「数%かな。後は手探り。細胞分解した状態で目の前に置かれ、人間作ってみろ、と言われても。無理ということは把握出来てないということ」と。先日檀家がドクターに怒られたらしい。「暴飲暴食止めんが体治せやと、私に何を期待しとるか」と。神仏への願掛けも同じ。0086  「人は誠でなければあかん、が、父の口癖だった」高校講演で「豊臣、徳川家に仕えた藤堂高虎公は、晩年眼病で失明を。二代将軍秀忠公は高虎公の為、江戸城廊下を改築。「何故、貴殿の為にそこまで」と問う大名達に「知らぬ。唯、わしは誰よりも早く登城し、誰よりも遅く下城してきただけだ」と。人がそう動くからには、動くだけの理由がある。人の心を動かす人間に」と。0087  「案ずるより産むがやすし、と簡単に言うが」思い知られよ己が身の誕生の日は母苦難の日、と。当たり前の様に誕生日は当人を祝ってもらう日と。が、よくよく考えたらその日は、かつて母親が命を懸けて産んでくれた日にて。なれば、自分を祝ってもらうのではなく、改めて母親にご恩を報ずる日とするが本当の誕生日のあり方ではないのかな。一分違えば万分の違い。0088  「所詮、人の営み。同じ生活風習は、どの国にも」10月31日、1年の終わりに家族の霊と共に悪霊が。古代ケルト人は身を守る為、恐ろしい面を被り悪霊を追い払う風習を、これがハロウイン。宗教行事と知ってか知らずか、馬鹿騒ぎ。まあ経済効果はね。だけど、同じ魔を払う行事なら日本にも。立春の前の日、旧暦の大晦日。ご存知、節分。わが国の伝統行事も大切に。0089  「人類誕生より、一つの命をバトンタッチのように」私には2人の親、2人の親には4人の親。2+4+8と代々の親を20代目まで足していったら約210万人に。この方々がもし1人でも欠けていたら、今の私は。先祖供養は信仰じゃない。感謝の心を形に表したもの。命を流してくれた方々に感謝するは当たり前のこと。これが欠如してきた結果、命を粗末に扱う世の中に。0090  「晩年息子と語り合えることが出来るが、父親の希望、かな」父と息子の理想の関係は、と問われ「息子から見た場合、幼い時は間違いなく怖い存在かな。青年期になるとライバルだね。特にこの時期、父親は頭ごなしに息子を否定したらあかん。本人は一人前でないと百も承知。そこをつけば意地でも反感を。その時期を上手く通り抜ければ、必ず同士に。この流れが一番理想かな」と。0091  「家の歴史を知る事が出来るは、菩提寺に残る過去帳」当寺檀家の中には、200年前から戒名が残っている家が。これは何を意味するか。誰1人として親を粗末に扱う子孫がいなかったという事。当然そういう家庭は円満。何故、円満か。根底に感謝が。信長公が好んで舞った「人間50年、下天は夢」は、この世の50年あの世の1日なる意味が。ならば200年は、たったの4日。0092  「あれから47年。小便をする度に確認し、心の中でお礼を」私が8歳の時、突然血尿が。「止まるだろう」と夕刻まで待ったが止まらず父に告げると「いつから出とるんだ」とその時の父の慌てぶりは今でも脳裏に。「聞いて極楽、見て地獄」という諺が。診断は膀胱炎だったが、何せ8歳。初めて「死」を感じた体験だった。以来今日まで47年。毎日小便をする度にその時の父の顔が脳裏に。0093  「頼れる人が消えて、初めて本腰に」父が他界の数時間前「仕事が」と寺へ戻りかけるとドクターが「間に合わんよ」と。「大丈夫、戻って来るまでは逝かん」と。この言葉に何の根拠も。「親が死んだくらいで仕事休むな」との、父の言葉に従ったまで。仕事後、戻ると同時に他界。「ご苦労様。今日だけは休んでよか。が、明日から手伝え。寺が潰れるぞ」と耳元で。0094  「親と言われる立場の人は、心に鬼一匹を」今日だけ、と奥様の懇願で主人が会社を休み学校へ。教室では授業中というに生徒は席を離れ勝手放題。参観の母親達は教室後方で井戸端会議を。その状況に主人が堪り兼ね「こんな授業見に来たわけじゃなかぞ」と一喝。参観後先生に「モンスターは弱い先生にしか文句は言わん。親の顔色伺うよりも子供の将来の為鬼に」と。0095  「掛け算覚えにゃ、高等数学は解けん」基礎なる力を苦労して体得しようともせず、高い給料だけを望む若者に「ある国の愚かな国王が隣国に招待され城の最上階へ。そこからの眺めに感銘し家来に『自国にも建てよ』と。数ヶ月後、視察に赴いた国王は家臣に『わしは最上階だけ建てよ、と命令したんだ』と。基礎工事を成し、1階建立中の様を見ての激怒」の話を。0096  「世代交代は、先代が元気なうちに」秀忠公が「大名達は、上様、上様と言っとるが、皆心は駿府(家康)に向いておる。だが、10年も言われ続ければそれなりの姿になる」と。世代交代は親が元気なうちにするが正解。従う人達も後ろに先代が控えておると思えば安心して従う事が。後継者はその間に大いに失敗し、恥をかいて、本物に仕上げることが大事。0097  「我慢する必要のない人生を送ってきた人なのかな」わが寺は、四国巡礼中は全日程において酒、煙草は禁止。巡拝は基本、空海修行の追体験。よって不平不満をこの地に落とす事ならず、が原則。以前、何番札所かで遭遇した老男性が「飯が不味い。布団が古い」などの不服を。それに対し連れの方が「セレブ旅行なら別の機会に」と苦言を。物見遊山とそうでない方の差かいな。0098  「お年寄りの知識は、宝の宝庫にて」金剛寺にはお節介な優しい老ドクターがいて「住職、うがいは喉の血流を良くする為に、ガラガラと音を立ててせい。オナラを止める時にキュっとケツの穴を閉じるじゃろ。その開閉を繰り返す行為で前立腺が鍛えられる。コーヒーは肝臓機能促進に効果があるんじゃ、必ず飲め」と。有難いですね。貴方もこれ、如何ですか。